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日韓W杯ではグループステージで2アシストを記録したトッティだが、ラウンド・オブ16の韓国戦ではシミュレーションの判定を取られ退場処分に。後にバイロン・モレノ主審が開催国・韓国に有利な笛を吹いたとしてFIFAが誤審を認めたものの、当時はイタリア早期敗退の戦犯扱いされたものだ。
さらにEURO2004でトッティは、デンマークとのグループステージ初戦で相手DFの顔に唾を吐く愚行を犯す。このシーンが映像に残っていたためゲーム後に3試合の出場停止処分を食らい、エースを欠いたチームもグループステージ敗退の憂き目。背番号10は当然ながら猛烈なバッシングを受けた。
しかも続く2006年ドイツW杯に向けては、大会4か月前に腓骨の骨折および靭帯損傷の大怪我を負う。必死のリハビリでなんとか大会に間に合わせたが、足首にはなんと金属板を入れたままの状態。コンディションを懸念する声が大半だった。
それでもトッティは背番号10のトップ下として躍動。グループステージで2アシストを記録すると、ラウンド・オブ16のオーストラリア戦ではPKで決勝ゴール、準々決勝のウクライナ戦では2アシストを記録してチームに勝利をもたらす。準決勝と決勝でもスタメン出場し、イタリアを24年ぶりの世界制覇に導くとともに、自身の大会のオールスターチームに選出されたのだ。当時のアッズーリはカルチョ伝統のカテナッチョ型(堅守速攻)のチームであり、文字通り水も漏らさぬ守備を見せたGKブッフォンやCBファビオ・カンナバーロがより脚光を浴びたが、攻撃面ではトッティの創造性とクオリティーが間違いなく頼みの綱だった。
その1年後の2007年7月にトッティは、31歳で代表引退を発表する。以降もローマでは輝きを放ち続けていたため、W杯やEUROなどメジャートーナメントの度に代表復帰がイタリア国内で大きな話題になるも結局は実現せず。14年W杯時には、ローマで同僚だったカフー(元ブラジル代表DF)も「ワールドカップではメッシやC・ロナウドよりもトッティが観たかったよ」と悔やんだ。
A代表での通算成績は58試合で9ゴール・22アシストで、出場数も得点数もイタリア代表の歴代トップ10には届かない数字。しかし、イタリア・サッカー界のご意見番であるディノ・ゾフ(元アッズーリのGKであり監督)が「トッティはバッジョやデル・ピエーロと並んでこの25年で最高のイタリア人選手であり、アッズーリ史上で最も完璧な10番だ。創造性とテクニックに加え、フィジカルも備えていた」と評する通り、トッティは間違いなくアッズーリ史上で屈指の背番号10だった。
(文=増田溱斗)
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