青森山田(青森)、東福岡(福岡)、前橋育英(群馬)といった全国制覇経験を持つ名門校が制すのか。それともU-20代表FW西川潤を擁する桐光学園が昨夏準Vの雪辱を晴らすのか。はたまた、伏兵が夏の覇権をかっさらうのか。夏の最強王座決定戦が7月26日に開幕する。

 初戦に先駆けて7月25日、沖縄県の金武町立中央公民館で全国高校総合体育大会(インターハイ)・男子サッカー競技の開会式が行われた。

 参加したのは47都道府県の代表52校から各チーム4名前後の選手。例年通り各校の主力組は姿を見せなかったが、怪我の影響で登録外となった東福岡の荒木遼太郎や地元沖縄の那覇西や西原のレギュラーメンバーが顔を見せた。

 今年度の選手宣誓を担当したのは、開催地・沖縄第1代表の那覇西で主将を務める仲程飛雄。74年前に日本で唯一地上戦が行われた歴史も交えながら大会への思いを言葉に乗せた。

「宣誓!平成から令和に年号が変わり、新しい時代が幕を開けました。令和最初の全国高校総体、サッカー競技がここ沖縄県で開催され、選手として出場できることを誇りに思います。

 74年前、唯一地上戦が繰り広げられたここ沖縄では、多くの住民と若い命が犠牲となりました。“命どぅ宝”。これは沖縄の方言で命こそ宝という意味です。生き延びた命を受け継ぎ、いま当たり前の生活を毎日過ごし、大好きなサッカーが出来ているということに感謝の思いを新たにしたいと思います。

 今大会を地元沖縄県で開催される喜びと、携わる関係者への感謝の気持ちを忘れず、スポーツマンシップにのっとり正々堂々プレーすることを誓います。

 令和元年7月25日沖縄県立那覇西高校サッカー部主将、仲程飛雄」

 ついに明日からスタートする令和最初のインターハイ。金武町立中央公民館に隣接する金武町立陸上競技場で行われる1日の決勝を目指す熾烈な争いから、目が離せない。

(文・写真=松尾祐希)

▽令和元年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和元年度全国高校サッカーインターハイ(総体)