MF佐藤陽太(京都橘)

 10月19日、冬の全国の舞台をかけた第98回全国高校サッカー選手権京都大会が開幕し、プリンスリーグ関西所属で今夏の全国総体4強の京都橘や昨年王者の東山などが熱戦を展開する。

  インターハイ4強の京都橘を止められるかが京都予選の焦点になるだろう。今年の京都橘はチーム力に不安を抱えての船出となったが、試合を重ねるごとに3年生が精神的に大きく成長し、夏の飛躍へと繋げた。MF佐藤陽太とMF志知大輝を中心としたゲームメイクからMF髙木大輝らがサイドを破る攻撃は全国レベル。沖縄の地でFW梅村脩斗が結果を残したのもチームにとって大きい。後は打倒・京都橘で挑んでくるライバル校たちの守備を打ち崩せるかがポイントになるだろう。対抗はインターハイの決勝で対峙した東山になるだろう。昨年からの主力はFW中山翔のみで新チームのスタートは出遅れたが、鳥栖U-18から191cmの大型DF濱本尚希が転校してきたことにより、守備が安定。アタッカーから左SBに転校した中山雅斗も存在感を増し、試合運びが落ち着いた。PK戦まで京都橘を追い込んだ夏同様の戦いができれば、2連覇も見えてくる。府1部リーグ3位の京都共栄も楽しみな存在だ。MF荒川聖志、FW飯野颯ら昨年の選手権予選決勝を知る個性派にブラジル人ボランチMFガブリエルが加わり、より掴みどころがないチームに仕上がっている。MF長元真夢、MF金原航大ら技巧派が集う洛北も有力候補の一つ。名伯楽・松本悟監督が退任し、新体制が発足した久御山も大型の2年生ゲームメーカーMF津田向陽を擁し、注目に値するチームだ。

(文・写真=森田将義)

▽第98回全国高校サッカー選手権京都予選
第98回全国高校サッカー選手権京都予選