前橋商MF石倉潤征主将が選手宣誓(写真提供=オフィシャルサポート)

 今年で99回を数える冬の風物詩・全国高校サッカー選手権がついに開幕。ニッパツ三ツ沢球技場では前橋商(群馬)のMF石倉潤征主将による選手宣誓が行われた。今大会は新型コロナウイルスの影響により、1回戦は一斉スタートとなり、それに伴い開会式も各会場で同時開催となった。

 石倉主将の選手宣誓は以下の通り。

「私達は突然訪れたコロナ禍による活動休止、そして史上初のインターハイ中止という本当に長いトンネルの中でも、その先にある選手権という光を目指し、練習に励み、そしてようやくこの選手権という舞台に辿り着くことが出来ました。

 今年は新型コロナウイルスの影響で、私達の生活が制限され、誰もが全く想像していなかった1年となりました。

 練習が思うように出来ず、私達の試合を見てもらう機会も減ってしまいましたこのような苦しい時間を過ごし、仲間と共にサッカーが出来ない辛さを知り、またサッカーを出来る喜びを改めて実感しました。

 選手権の開催に携わってくれた方々、私達を応援してくださった方々、そして多くの医療従事者の多大なる努力と世界中の一人ひとりの頑張りによって、今私達はこの舞台に立つことが出来ています。今、この舞台があることに感謝しても感謝しきれません。

 私達の同年代の他競技の選手には、集大成である舞台に立つことができず、涙をのみながら引退した選手が多くいます。今、私達が同年代の仲間の思いを胸に、暗くなりつつあるこの日本に明るさを取り戻すために笑顔、元気、夢、感動、たくさんの思いを日本中に届けます。

 今、この時間も苦しい思いをされている方々、決してひとりではありません。今を生きる私達が1つとなり、この高く険しい壁を共に乗り越えましょう。私達自身が希望の光となり、たくさんの方々へ希望を届ける大会にし、また次へとバトンを繋いでいくためにも、感謝の気持ちを胸に精一杯プレーすることをここに誓います」

 

▽第99回全国高校サッカー選手権
第99回全国高校サッカー選手権