開幕戦で2ゴール1アシストと大活躍の青森山田FW渡邊星来

　「高円宮杯 JFA U-18サッカープレミアリーグ2021 EAST」の開幕第1節、浦和レッドダイヤモンズユースとの初戦を白星で飾った青森山田。その試合において2ゴール1アシストと大活躍した、FW渡邊星来選手に、初出場だったプレミアリーグや自身のゴール、今シーズンの目標などについて話を聞いた。

ーープレミアリーグ初出場でしたが？

　2トップを組んだFW名須川真光とは、試合前日に宿泊したホテルで同室だったので「開幕戦だし、どちらかが決めないとダメだよね」という話をしていました。お互いの連携だったり、自分と名須川のどちらでもいいから点を取って、チームを勝たせようという話をしていました。

ーー自身の2ゴールについて振り返ってもらえますか？

　1点目はDF丸山大和がシュートを打つことは分かっていたので、そのこぼれ球を狙っていました。自分の「嗅覚」というか。ゴール前だったのでFWとして狙って詰めました。自分的には「ストライカーらしい」良いゴールだったと思います。

　2点目はMF松木玖生からボールをもらってターンをしたときに、FW名須川真光が見えたので、名須川に付けてもう一回もらってドリブルしました。（シュートブロックで）相手がスライディングしてくるところも見えたので、キックフェイントを入れてからシュートを打った感じです。落ち着いて狙い通りのシュートが打てたので本当に良かったです。

ーーハットトリックも狙えたように見えましたが？

　FW名須川がヘディングシュートしたこぼれ球をクロスバーに当ててしまったので、そこは自分の課題だと思います。「1本中の1本」はチームとしてこだわっていることなので、また明日から、その部分にもこだわっていきたいと思っています。

ーー4点目も自身のアシストでしたが？

　自分が一枚かわしたときに、MF田澤夢積が上がって来ていたので2対1の状況でした。自分で行っても良かったとは思うんですけど、自分よりも田澤の方がフリーな位置でボールを受けることができてシュートが打てると思ったので、田澤に託しました。それを思った通りに決めてくれたので良かったと思います。

ーーMF田澤選手がゴールを決めたこともチームにとっては良かったのでは？

　そうですね。田澤もムードメーカー的な存在なので。いま7番の(MF)小原由敬が欠場していて、MF田澤夢積がスタメンになっているので良かったと思います。最初は田澤も緊張していたみたいなんですが（笑）、ゴールを決めてくれて良かったです。

ーープレミアの開幕戦で2ゴール1アシストという結果については？

　シンプルにうれしいです。開幕戦ということもあって、みんな緊張して最初は硬いところもあったんですけど、自分が先制ゴールを決めたことでチームの流れも良くなったので。

プレミアリーグ初出場の青森山田FW渡邊星来

ーープレミアリーグデビューということですが？

　1年生のときは先輩の田中翔太さんや武田英寿さんとかを見ていたんですけど、いま自分が同じ舞台に立てていることがすごくうれしいです。

ーー今年はチームを牽引する立場として首脳陣からも期待されていると思うのですが？

　期待されているんですかね（笑）。期待に応えられるよう頑張りたいと思います。

ーー改めて自分のプレーの特徴はどんなところだと思いますか？

　自分はそれほど体が大きくないので、足元で受けてターンして名須川に付けたりとか、ドリブルして自分でゴールを決めたりとか、自分をおとりにして味方をうまく動かすというプレーが得意です。

ーー憧れている選手などはいますか？

　リバプールに所属しているフィルミーノ選手です。プレーを見ていて楽しいですし、自分でも行けて味方も活かせるスタイルに憧れています。

ーー星来（せら）という名前って珍しいと思うのですが、どんな意味が込められているのでしょうか？

　星に願いを込めて、その願ったものが（戻って）来るということで、「星来」という名前になりました。母が付けてくれたのですが、自分でもすごく気に入っています。

ーー開幕戦で見えた課題や良かったことは？

　課題はやはり「1本中の1本」をしっかり決めることだったり、「落し」の質を上げていきたいと思っています。良かった点は、開幕戦で自らゴールを決められたことだと思います。

ーー個人としての目標を教えてください

　まだ青森山田として獲れていない「三冠」を獲りたいと思っています。おそらく全員がそう思っていると思いますが、自分たちの代でチームとして三冠を獲って、この一年を終えたいと思っています。

ーー今年はどんな一年にしたいと思っていますか？

　自分はプロを目指しているのですが、そのためにも全員を鼓舞するような強い気持ちでプレーしたいと思っています。チームとしてはMF松木玖生やMF宇野禅斗、MF藤森颯太が注目されがちですが、自分もその中に食い込んでいけるように努力していきたいと思っています。