鹿島学園・鈴木雅人監督

 スペインのビジャレアルと提携をし、人工芝グランド2面と室内練習場、選手寮を完備。日本屈指の設備と育成メソッドで選手を育成し、OBでは東京オリンピック日本代表のFW上田綺世らを輩出している、鹿島学園の鈴木雅人監督に、全国切符を手にした茨城県予選決勝後に話を伺った。

ーー見事な逆転劇でしたが、今日の試合は振り返ってみていかがでしたか?

 5試合目だったので、今までにない疲労が選手にあって、最後はバタバタしましたが、みんな頑張って戦ってくれました。

ーー前半2点取られてのハーフタイムはどのような事を選手に伝えましたか?

 前半で2点取られたのは予想外でしたが、選手には「いきなり逆転ではなく、一つひとつまずは、残りの40分で2点返していこうと。そして延長でそこからまたエンジンをかけて頑張っていこう」という話をしました。たまたまですが本当にそのような形になりました(笑)。

ーー後半17分の3人同時交代はそのような意図での交代でしたか?

 もうちょっと元気にやってほしかったですが、勝たないというプレッシャーからなのか身構えちゃっていたので、流れをかえようと思って交代しました。目に見えないプレッシャーがあったのかなと今考えると思います。

ーー試合中にラインを上げろと指示をしていましたがどのような意図ですか?

 背後に蹴られるからと、先に早く下がってしまい、下がりすぎて相手のFWに簡単に納められていたので、そこはもう少しラインを上げてタイトに行きながらやろうと指示しました。試合中に改善できていて、失点をしないようなサッカーから点を取りに行くサッカーにシフトチェンジできたのが良かったです。

ーー交代した選手が期待に応えました。

 怪我している選手や5試合というタフな試合形式で1度も先発が同じだった試合はありませんでした。でも、逆に色々な選手を使うことで、選手たちに経験を積ませる事が出来たので良かったと思っています。

ーー関東予選から変わったことはありますか?

 油断しないってことです。簡単に崩されてとか、クロスに対してフリーで打たれるとか、歯がゆい失点が多くて・・・。そこを強く修正しました。

ーーインターハイに向けてどのようなチーム作りをしていきますか?

 全国に行くと、しっかりとした守備も攻撃もしないと、本当に簡単に負けてしまうので、もう少し精度を上げていき、シビアな状態でもボールは保持しバイタルを崩すために練習が必要だと思います。

▽令和3年度全国高校総体(インターハイ)茨城予選
令和3年度全国高校総体(インターハイ)茨城予選