東海大相模vs相洋

 6月20日、令和3年度全国高校総体(インターハイ)神奈川予選決勝、東海大相模相洋が行われ、3-2で東海大相模が勝利。試合後、東海大相模の有馬信二監督、相洋の綱島陽介監督がそれぞれ取材に応じた。

有馬信二監督のコメント
ーー今日の決勝戦は、意外にもタフなゲームとなりました。勝利した今の心境をお聞かせください。

「神奈川県代表を勝ち取って安心したのか、ウォーミングアップのときから選手たちは気が抜けていたました。だから試合前のミーティングでは喝を入れました。試合開始すぐに先制点を取ったのはいいのですが、そのあと相手のPKとFKで逆転。2本のシュートで逆転ですからね。ハーフタイムに、もっと上を目指さないんだったらやめたほうがいい、もっと上を目指せよ、ということを話しました。プロの練習に行っている選手、大学の練習に呼ばれている選手もいるのに、もったいないですよ」

ーー試合中も、珍しく大きい声が出ていました。

「日頃はそんなに言わないんですけどもね。全国制覇するぞって普段から掲げていて、もちろん簡単にできるわけはないですけど、言っていることとやっていることが違うというのがちょっと気になりました。どんな試合であっても、ピッチで輝いてほしいですよね」

ーー逆に相洋のアグレッシブさが目立ってしまったところもあったのではないですか。

「それはありましたね。前半は特に。うちは、ボールは動くけど、3人目の動きがまったくなかったです。各駅停車みたいなサッカーになってしまいました。あれでは守備の強いチームだったら簡単に守れてしまいます」

ーー後半は、いつもの調子が戻ってきて、中央から攻めたり、サイドからクロスが上がったりしました。

「中央から攻めてからサイドへボールを出すと、相手は一瞬安心します。するとクロスが上がったときに、DFは中へ飛び込んでくる選手に気づかないことが多いんです。だから、わざと中から攻めて、外へボールを出してクロスを入れようと。最後、クロスから点を取った磯村は、まさにそのような形でヘディングでゴールを決めてくれました」

ーー全国大会に向けて、今後の修正点があれば教えてください。

「登録メンバーが20人から17人に減りますから、複数のポジションをこなせるように練習でやっていきたいです。あとは、1対1などのベーシックな部分をもう一度見直しつつ、バイタルエリアからの崩しの精度を上げたいです。ラストのパスがずれたり、アイディアがかみ合わなかったりするので、ここが合いだすと3人目、4人目の選手が絡んでいけるようなサッカーができると思います」

綱島陽介監督のコメント
ーー試合は2-3と、残念な結果になりました。

「そうですね。もちろん負けて良い試合なんてないし、優勝したかったです。疲れやケガを抱えている選手は出さないと決めていた状況で、準決勝からスタメン7人代えてのメンバー構成となりました。その中で前半を2-1で折り返してくれたというのは、代わりに出た選手が頑張った証拠だと思います。これを機に自信をつけてもらって、選手層が厚くなれば、全国大会に向けて有意義な試合だったと言えるのかなと思います」

ーー昨日の準決勝からの連戦で難しい試合だったかと思います。試合前、選手たちにはどういうお話をされたのですか。

「連戦で疲れもあると思うけど、しっかりやろうということと、基本的なことが大事になってくるので、普段のトレーニングでやっているようなことを出そうと。その中で思いっ切りやって優勝しようということを言いました」

ーー開始直後、いきなり失点してしまいました。

「あまり経験のない子たちだったので、緊張してしまったのかなと思います。でも、すぐに追いついたので、そのあとは落ち着いてプレーできていたと思います」

ーースタメンに抜擢された18番の杉田雄斗選手は、見事なフリーキックを決めました。期待できる選手も発見できたのではないですか。

「彼もそうですし、他にもハードワークして戦ってくれた選手が何人かいたので、その子たちが次の練習からどんなプレーを見せてくれるのか楽しみです」

――今後、全国大会に向けての修正点を教えてください。

「準決勝もそうなんですけども、今日もボールを失いすぎなので、ここは修正しないといけないところです。ボールをしっかりと動かし、ゴール前で崩せるようにトレーニングしていきたいと思います」

▽令和3年度全国高校総体(インターハイ)神奈川予選
令和3年度全国高校総体(インターハイ)神奈川予選