桐生第一戦で決勝ゴールを決めた帝京DF入江羚介
10大会ぶりにインターハイ出場を決め、全国の舞台へと戻ってきた名門・帝京。今年のチームで主力としての働きを担うのは2年生が多いが、その中の一人がDF入江羚介だ。プリンス関東の第6節、桐生第一戦では決勝ゴールを挙げた注目選手に、リーグ戦の試合後、話を聞いた。
ーーまず今日の試合を振り返っていただけますでしょうか?
自分の調子は上がってきています。ビルドアップのところは蹴り合いになるとどうしても体力面で後ろの方はキツくなってきますし、ウチはヘディングは強いんですけれども、どうしても負けることもあるので、そこで自分がどれだけボールを収めて自分たちのテンポにできるかということを監督からも話をされていました。そういうこともあり、自分がゲームをコントロールするイメージで試合をしていました。
ーーバタついている中で試合を落ち着かせるという感じでしょうか?
そうですね。簡単にクリアするところでもしっかり足元につけたりドリブルしたり、ビルドアップのところは自信があるので相手が来ていても落ち着いてやろうと思っていました。
ーー決勝点も決めて改めてこの勝利はいかがでしょうか?
しっかり勝ち切れたのはいいんですけれども前節まで4連敗していたので、一喜一憂せずチーム一丸となってしっかりと次の勝利を目指したいと思います。
ーー得点シーンを振り返っていただけますでしょうか?
あの場面は、走り切ればチャンスが来るんじゃないかという気もありましたし、サイドを上っていった福地さんを信じて自分も上がっていきました。胸でトラップをして上手く左に流せたのでブチ込むしかないと思っていました。相手が着ていたのも見えていましたしGKも戻り気味だったので、ふかさないようニアかニア上を狙いました。シュートスピードがあればGKも反応できないと思っていたのでしっかり振り抜きました。信じて走り切った結果が得点につながってよかったです。
ーー前節の矢板中央戦では早い時間帯でセットプレーから失点してしまいましたが、今日の試合ではどういったところに注意して試合に臨まれたのでしょうか?
ロングスローからの失点や終了間際のプレーは自分たちの課題で、自分たちの弱さが出た試合だと思っています。セットプレーのところはチーム内での決め事、役割を再確認して、しっかり声を出すことなどを意識しました。
ーーインターハイ出場を決めた試合は後半アディショナルタイムまで一点ビハインド、そこから追いついて延長で勝ち越しという劇的な試合でしたが、あの試合を経験してメンタル的にも成長したような感じも受けましたが?
今のチームは2年生が主体なので、その中で試合に出ている3年生たちが精神的な面でも柱になってくれています。自分は試合中にイライラしたりピリピリしたりすることがあるんですけれども、そこをしっかりと喝を入れてくれたり、本当にありがたい存在です。あの堀越戦も、2年生の経験不足な面を3年生が支えてくれたから勝てた試合だと思っていますし、実際に同点ゴールを決めたのも3年生の荻野さんですし、決勝ゴールを決めたのも3年生の福地さんですし、3年生には本当に助けられています。
インターハイ出場を決めた堀越戦でも体を張ったプレーを見せた帝京DF入江(写真=矢島公彦)
ーー前の所属チームとポジションを教えていただけますでしょうか?
チームはFC東京U-15むさしです。ポジションは左SBです。
ーー自分自身のストロングポイントはどういったところだと思っていますか?
ビルドアップの部分だったり、ディフェンスの面ではインターセプトだったり予測するプレーとか、相手を騙すようなプレーなどが自分の強みかなと思っています。足元の上手さも「どこで勝負するか?」となった時に絶対に欠かせない部分だと思ったので、しっかり練習してきました。そこは自信につながっていると思います。
ーー憧れている選手などはいますか?
とくにいません。世界を見るとSBは身体能力の高い選手が多く、それぞれの選手が自分の特徴を活かしていると思います。自分自身にも自分だけの形があると思うので、あまり他人を参考にせず、自分で形を作っていきたいと思っています。
ーーリーグ戦の勝点3は非常に大きい意味を持つと思いますが、次の試合からどういう部分に気を付けて戦いたいと思っていますでしょうか?
これから週の連戦が続くので、この前までケガでチームに迷惑をかけていたので、ケガをしないよう注意したいと思います。チームとしては、リーグ戦で東京ヴェルディ戦に勝利した後で連敗してしまったので、この試合はいい意味で忘れて、目の前の試合を一つ一つ集中して戦いたいと思います。
ーーインターハイへの意気込みをお願いします
帝京といえば名門校かもしれませんが全国大会は10大会ぶりなので、チームとしてはチャレンジャーとして戦って、どれだけ全国に通用するか試したいと思います。自分自身ではプロや大学にアピールをして将来のことも意識しつつ、一戦一戦しっかり戦いたいと思っています。
▽高円宮杯 JFA U−18サッカープリンスリーグ2021関東
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