FC東京U18・中村忠監督

 現在、高円宮杯 JFA U−18サッカープレミアリーグ2021 EASTに参戦しているFC東京U-18。7月25日から開催される日本クラブユースサッカー選手権大会にも出場する強豪の1つだ。そんなチームを率いるのは、ヴェルディ川崎などで活躍した中村忠監督。プレミアリーグの流通経済大柏戦後、中村監督に話を伺った。

ーーまず今日の試合を振り返っていただけますでしょうか?

 前半は本当に相手のプレッシャー、残念ながら青森山田戦の時と一緒で、あのプレッシャーをかいくぐるだけの技術や判断、フィジカルというのは相手の方が上だったかなと思います。

 ただ、そこを耐えて相手の体力が落ちてきた時にウチがゴール前まで運べたり、フィニッシュまでというのを何回か出せたので、前半はなんとか耐えて、後半はいいゲームができたのかなと思います。本当はもっともっとやらなければいけないんですけど。

 2試合連続で高体連の強いチームと対戦し、耐える試合を経験できたことは選手たちの成長にとって大事なことですし、これが後期になって、耐えるだけじゃなく攻撃の時間帯や回数が増えて勝つことができるようになればそれがチームの力の証になるので、なんとかそこまで持っていけるようにできたらなと思っています。

ーーチャンスを増やすために奪い方の部分や切り替え、最後のクオリティなど、どういった部分にフォーカスを置かれますでしょうか?

 そうですね、奪っても失ってしまうことが多いので、一人一人がもう一度持ち方だったりサポートなどをしっかりやらないといけないと思っています。Jリーグのトップで言うと川崎フロンターレのような形が理想ではありますね。また、ウチのトップ(FC東京)のような、「個々で剥がせる」ということも求めていきたいとは思っています。

ーー今日出場したGK(小林将天)は相当能力も高いですし落ち着いていて良かったと思いますが?

 そうですね、前回の青森山田戦でも出場していたんですけれども、その前の試合で正GKがケガをしてしまって。小林はいつもサブでしっかりやっていたので、青森山田との試合でも良いパフォーマンスを見せていたので、今日も継続して起用しました。前回は1失点でしたけれども今日は無失点でしたし、進歩しているんじゃないかと思います。

 ハイボールや1対1の強さ、シュートストップの迫力などは本当に高いものを持っていると思います。この先キックの技術だったり統率力などを伸ばしていければおもしろいGKになるのではと思っています。

 ウチは育成から大志(野澤大志ブランドン)や豪(波多野豪)などGKを結構輩出していて、いい先輩がいるので彼らを目標にして頑張ってもらいたいと思っています。

FC東京U18イレブン

ーープレミアEASTが再開されてから、浦和レッズユース戦、青森山田戦、流通経済大柏戦と守備陣は安定していると思うのですが、攻撃陣に関してはいかがでしょうか?

 そうですね、ただ相手がやはり強烈なチームですので、そういった意味ではなかなかフィニッシュまで持っていける回数自体が少ないので。FWの選手もハードワークしていますし、守備に追われる時間帯も多いですし、チーム全体としてもう少しボールを運べるようにならないと点を取れないということは理解しているので、そういった部分を上げていくことで、フィニッシュの回数、クロスの回数、ラストパスの回数を増やせればいいんじゃないかなと思っています。

ーー監督から見て今日の試合のマンオブザマッチ的な選手は誰でしょうか?

 今日の試合は全員が均等に、全員がよく頑張ったと思います。いまレノファ山口FCでコーチをやっている土肥洋一の息子のDF土肥幹太も頑張っていましたし。そういった選手たちに、これからどんどん伸びてきてくれることを期待しています。今日の試合に関しては、チーム全員で戦った結果として引き分けで、まだまだのレベルだということだと思います。

▽高円宮杯 JFA U−18サッカープレミアリーグ2021 EAST
高円宮杯 JFA U−18サッカープレミアリーグ2021 EAST