飲水タイム中に選手に指示を送る東海大相模の有馬信二監督
8月16日、令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)の2回戦で飯塚(福岡)に0-0(PK4-5)で敗戦した東海大相模(神奈川)。PK戦での悔しい敗戦となった東海大相模の有馬信二監督に試合後にお話を伺った。
ーー悔しい敗戦となってしまいましたが、今日の試合を振り返ってもらえますか?
全くダメでした。リズムが出来なくて、やっぱり相手の13番(FW高尾流星)と9番(村越琉威)を気にし過ぎて中盤の子も前に出てこなかったし、そこで自由にボールを回されるし、逆に奪ったら焦ってすぐボールを失う。全然(周りが)見えていなくて、このチームになってから今までで一番悪かったですね。
ーー試合の入りとしては狙いはどういったところだったんでしょうか?
ボールを取れなくても相手の2トップのところは制限して、奪ったボールを少ないタッチで動かして3人目、4人目という風にどんどん出していこうという事だったんですが、あれだけ悪いとパスの1本2本も繋がらないので。飲水タイムを挟んでちょっと話が出来たのでボールが動くようにはなったので、これなら後半ワンチャンス来るなと思ったんですけど。(ハーフタイムに)11番の森田と14番の吉良を入れて、2人は突破力があるので良くなったんですけど、やっぱりPAに入ってからの仕事が今一つ期待した程ではなかった。一番大事なところで出来なかったというのが勿体ないし悔しいですね。
「そこが大事だぞ」って話をして、そこのトレーニングをしてきたので。守備のところはよく頑張ったと思いますけど、相手も本当にいいチームだったので。「なんとか一つ取って勝負強さを身に着けよう」ってずっと言ってきたので、「上手いチームより強いチームに」と。今日みたいに押されている展開でも粘り強く我慢してワンチャンスをものにしてっていうのが出来るチームなんですけど、それが発揮出来なかったのがちょっと勿体なかったですね。
ーー繋ぎのところでフリックが入るとチャンスになっていましたが、あの辺は狙いにあったんでしょうか?
そうなんですよ。あそこをワンタッチで剥がして3人目4人目っていうところ。ワンタッチでトントンといって外を使って中で仕留めるっていうのが理想というか目指しているところなんですけどね。中々そこを出させてもらえなかったですね。
ーーそこを出させてもらえなかった要因は何だったんですかね?
後半は距離感が良くなったので結構そういう場面があったんですけど、でもやっぱりそこから人が前に出てこれないってことですよね。SBももっと高い位置をとって外を使うとか、外を2対1で崩しに行くとかそういったところです。なんか1対1と2対2を続けているような感じでしたね。真ん中を行くのは難しいと思うので、バイタルのサイドのゾーンを崩してクロスからゴールっていうところが出来なかったですね。体力的な問題なのかわからないんですけどここからっていうところが出せませんでしたね。ゴールの匂いがしなかったです。
ーー大会としてはどうでしたか?
想いが大きかっただけにショックでしかないですね。ここで帰らないといけないっていうのが。もっと試合をさせてあげたかったです。
ーー経験という意味でももっと試合をしたかったですよね?
そうですね。コロナ禍でも大会をやってくれたことは本当にありがたかったですけど、うちは野球部がクラスターが出て大会出場を辞退したという事もあって練習試合も出来なかったので。余計にこの大会で一試合でも多くっていうのがありましたけど、やっぱり全国はそう簡単には勝たせてくれないですね。
ーー調整もいろいろ難しいと思うんですけど、選手権に向けてはどこを強化していきますか?
もっとタフにならないといけないですよね。ただ、本当にコロナで難しいですよね。いやー本当にショックでしかないです。
ーーそうですよね。でも特に後半は内容もよくて期待できると思うんですが?
そうですね。後半は相手のパスミスも結構あったので、奪った後もっと速くボールを動かしてって。コンディション的にも難しかったんでしょうね。シュートを打てるチャンスもあったんですけどね。パスを選択してしまいましたからね。
ーーこれからは最後のところ詰めていく感じですね?
そうですね。それがここの場で本当に出せないと意味がないですね。練習で出来ることをゲームで出さないと。
ーーありがとうございました。お疲れ様でした。
(文・写真=会田健司)
▽令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和3年度全国高校サッカーインターハイ(総体)