大阪産大附MF島田賢斗

　今年のプリンスリーグ関西で開幕から5試合勝ち星が拾えず苦戦が続いた大阪産大附。しかしその後の4試合では2勝1分1敗と調子を上げ、そして中断期間を挟み(10節は延期)11節では首位を走る履正社を相手に一歩も引かず1-1と善戦。その大阪産大附で背番号10を背負いチームを引っ張るMF島田賢斗に試合後話を聞いた。

ーー収穫のある引き分けかなと思いますが、まずは試合を振り返ってもらってもいいですか？

　率直な感想で言うと悔しいです。この夏でチームの底上げで見直しをしてもう一段階レベルアップしてきて、そしてプリンス後期の初戦だったので勝って終えたかったので悔しさがあります。ただ、前回対戦した時に負けていた相手だったので勝つことはできなかったんですけど、引き分けで前回よりもいい結果で終えれたのは収穫もあったのかなと思います。

ーー特に前半は履正社のパワフルな攻撃に対して人数を掛けてしっかり守れていたように見えましたが、夏の積み上げが表れていたんですか？

　そうですね、DFラインは引くんではなくて前から前からいって、チャレンジとカバーを徹底するところと、ボランチとサイドハーフ、トップ下にFW全員がプレスバックを徹底することをテーマとしてやってきたので、履正社のパワフルな攻撃をそれで抑えられたところもあったのかなと思います。

ーー前半は守りの意識が高くて攻め手のところは厳しそうに見えましたが、後半はどういった意識で臨みましたか？

　自分たちは中央からの攻撃もサイドからの攻撃も武器としているので、後半はそこの特徴をもう少し出していこうと話を選手の中でしていて、サイドからのアーリークロスだったりシュートの本数を増やして相手よりそこを上回る事を意識して後半に入りました。

ーー島田くんのところがかなり活性化出来ていましたね？

　はい、自分でもそれは感じています。

ーーボールを持ったらやれる、仕掛けるぞって意識はありますか？

　そうですね、右利きで右サイドハーフは中々いるようでいないと思っているので、ボールを持ったら縦への突破も自分の武器ですし、カットインして左足のシュートも武器にしているので、右で持った時は負けることはないと自信を持っています。

ーーアシストのシーンはイメージ通りでしたか？

　そうですね、後半途中から入ってきたMF三政が気が利く選手なので、見えてはいなかったんですけど、あそこにいるだろうという感覚で繋げられたと思います。

ーー夏休みでかなり走り込んだって聞いたんですが？

　夏休みは遠征で強化して、帰ってきてすぐ3日間走り込みの期間がありました。走るのが好きな人も嫌いな人もいるし、やっぱり苦手だったり嫌いな人の方が多いんですけど、そういう時に自分たちの目標は何かって再確認をして、全国出場の為にここでしっかり走り込んで自分を超えるって意識すればこの3日間もやり遂げられんじゃないかと思って3日間走り切って次に繋げることが出来たのかなと思います。

ーーかなりハードでしたか？

　かなりハードでした(笑)。太陽も凄い出ていて、30℃も越えた3日間だったのでかなりハードでした。

ーー今日の試合で最後まで走り切れて、最後は押し込めたのは効果があったんじゃないですかね？

　あります！あと一歩という局面のところでチームとしても走り込みの成果が出たのかなと思います。

ーー選手権も期待できそうなチームに見えましたが意気込みはどうですか？

　勿論全国出場に向けてコツコツ一試合ずつしっかり勝つことを意識して頑張ります。

ーー去年は試合に出れずに悔しさがあったと思いますがその分意気込みもつよいのでは？

　そうですね、やっぱり大事な試合に出れなかった悔しさ、その気持ちは誰にも負けないと思います。その分まずは自分がこの一年でレベルアップしてチームに還元してチームを全国に導けたらなと思っています。

ーーこの一年でどういったところがレベルアップ出来ましたか？

　先ずは個人の強化。攻撃も守備も両方一つずつ見直して、守備の強さだったりスピードアップのところ。攻撃は仕掛け、クロス、シュートのところと一つ一つしっかり見直して、今徐々にレベルアップしてるところだと自分では思っています。

ーーずっとお兄さんと同じルートで来いてますが大学は違うところなんですよね？

　そうですね、正直高校に入るまではお兄ちゃんと一緒だから嫌っていう事はなくて、行きやすいところ、自分のサッカーが合うよなところって事でこの産高にきて3年目になるんですけど、やっぱり自分はこの産高のサッカーが好きですし、お兄ちゃんが入っていたというのもあるんですけど。大学はお兄ちゃんは産大に上がったんですけど、お兄ちゃんを越えたいってのがあって大学は違うところに決めました。

　(文・写真＝会田健司)