チームの司令塔として伊藤監督も絶大の信頼を寄せる大阪学芸MF片山蒼葉

 選手権大阪予選1回戦で吹田東を3-0で破り初戦を突破した大阪学芸。その大阪学芸でグラウンドの状態が悪い中でも正確なコントロール技術でボールを収め、何本も裏へのスルーパスを供給し続けたゲームキャプテンのMF片山蒼葉に話を聞いた。

ーーまず今日の試合を振り返ってもらえますか?

 自分たちは3年生が結構勉強とかでインターハイで引退していて、結局今日もスタメンに3年生が4人だったんですけど、それでも後輩たちがついてきてくれていて、「1年生含めてチーム全体で」ってやってきているので今年は上下関係もあまりないですし、チーム全体が仲が良いっていうのが魅力だと思っていて、それで今日の試合も声を掛け合ってミスも減らせたと思います。

ーー延期になったことで調整も難しかったと思うんですけどそこはどうでしたか?

 延期になって早く試合がしたいっていうのはあったんですけど、みんなで話し合って「まだ自分たちが成長できる期間が増えた」って事でやってきて、「相手も成長する」って言って自分たちのギアを上げていかないといけないってわかっていたんで、「相手よりも成長しよう」とみんなで延長の期間もやっていました。

ーー片山君がほとんど攻撃の起点になっていたと思うんですけど、今日はどういうプレーをしようと心掛けていましたか?

 相手のフォーメーション的に相手の10番が自分にマンマークだったんですよ。それでいつもよりは相手のマークを外したりボールを受ける回数も少なかったんですけど、自分がボールを持った時に相手の裏にパスを供給するのが自分の強みなので、相手のDFラインが高かったので常に裏を狙っていました。でも今日はグラウンドの状況とかで精度の高いパスはあまり出せませんでした。それでも(アシストになった)FKの場面だけはいいボールが蹴れたので良かったです。

ーー2回戦への意気込みを教えてもらえますか?

 大冠さんも同じ3部リーグで、自分たちはリーグ戦でいい成績を残せていないんですけど、相手はいい成績なので、上に行くには倒さないといけない相手ですし、倒し甲斐がある相手だと思うので、勝って勢いをつけてもっと上まで上がっていけるように先ずは手前の試合を勝つ事だけ意識してやっていきたいと思います。

ーーリーグ戦の状況はどうですか?

 全然よくなくて、なんなら4部に落ちそうな状況です。あと3つ残っているんですけど、強豪のBチームが多くて個人の能力で負けてしまっているので、自分たちは個人の能力が高い選手があまりいないのでチームで戦わないといけないと思っています。1対1の局面で抜かれて失点してしまう事も多かったので、個人の守備、個人で負けないって事も意識して練習もしています。

ーー先に引退した3年生からは選手権に向けて何か声を掛けてもらったりしましたか?

 選手権だけではなくて、普段あった時に今の自分のサッカーの状況を聞いてきてくれますし、選手権前にもみんな「がんばれ!」って声を掛けてくれて、引退した人たちの分も自分たちはやり切ろうと思っています。

ーーキャプテンは3年生になってからですか?

 僕は副キャプテンなんです。でもキャプテンの子が12月ぐらいに靭帯を切ってしまって。それで僕が副キャプテンなんですけど今まで練習の時はキャプテンとして引っ張ってきました。僕は1年の時も2年の時もAチームに入れさせてもらっていて、その時に先輩たちに助けてもらっていたので、今は3年生が少ないですし自分が引っ張っていかないといけないという思いでやっています。それでプレッシャーは結構感じてましたけど「やるしかない」という思いで今日は試合をやっていました。

ーーキャプテンはまだ練習もできない状況ですか?

 徐々にジョギングが出来るようになったところです。あと1.2カ月だと思うので、そこまでリーグ戦があるかわからないんですが、選手権でも勝って一緒にできたらと思っています。

(文・写真=会田健司)

▽第100回全国高校サッカー選手権大阪予選
第100回全国高校サッカー選手権大阪予選