7人中6人が先に引退した中で唯一チームに残り下級生を引っ張ってきた清水谷3年生FW河合慶次郎

　選手権大阪予選2回戦で関西福祉科学大高に破れ選手権から姿を消した清水谷。1.2年生主体のチームの中で唯一の3年生としてチームを引っ張り先制点を決めたFW河合慶次郎。清水谷は進学校の為、3年生はほとんどの部活で早めに引退し学業に専念する。サッカー部も例外ではなく、今年の3年生の7人中6人がインターハイ後に引退した中でFW河合が一人でこの選手権までチームに残った。「学校でも色んな先生方に褒められる凄くいい子。夏のリーグ戦も(3年生)一人でチームを引っ張ってくれた」と村井博司監督もその人間性を褒める河合選手に試合後話を聞いた。

ーーまず今日の試合を振り返ってもらえますか？

　先に先制点が取れて「このまま勢いに乗っていける！」と思っていたんですけど、前半から押されていてみんなで我慢して抑えていたんですけど、最後緩んだところでやられてしまって悔しいです。

ーー後半の入りが凄い良くなったと思うんですがハーフタイムではどういう声掛けがあったんですか？

　村井監督にも「前半ひどいぞ」と言われて、前半の入り方の悪さを一人ずつちゃんと自覚して、「後半は入りから締めていこう！」と声掛けをして入ったので後半の入りは良くなったと思います。

ーーボールを収めて攻撃の起点になってから上がっていって決めたゴールでしたが、ゴールシーンを振り返ってもらえますか？

　あの時、本当は一本目で足元に縦パスが欲しかったんですけど、森選手にパスが出たので走り込んだら何か起こるかなと思っていたらいい感じでボールが来たので決められました。

ーーインターハイ後に他の3年生が引退した中、一人残る決断をしたのはどういう気持ちからだったんでしょうか？

　自分は大学を指定校推薦で行こうとしていて、他の子達は難関の大学を受験するので「部活をやりながらだと厳しい」ということで引退したんですけど、自分は学校のテストさえ頑張ればいけそうだったので。サッカーが好きなので一人でも残ってチームを引っ張っていければいいなと思って残りました。

ーー周りが全員下級生の中で苦労したことはありましたか？

　始めは3年生が一人なので着替える時も一人で、サッカーは楽しいけど終わった後とかがあまり楽しくはなかったけど、段々下級生とも壁が無くなってきて普通に接してくれたのでやりやすくて、最後の方は我を出せるようになって楽しく終われました。

ーー今日で最後になってしまいましたけど、ゴールを決められたことに対しては思い入れがあったと思うんですが？

　最後シュートを決めれたことは嬉しかったんですけど、やっぱり結果の方が欲しかったので悔しい気持ちが一番強いですね。

ーーこれからもサッカーを続けていきますか？

　大学に入ってから決めようと思っているんですけど、出来たらいいなと思っています。

ーー選手権の目標ではどこまで行きたかったですか？

　次が桜宮だったので、そこに対してどれだけできるのかが楽しみだったので、3回戦に行きたかったです。

ーー先に引退した3年生からは何かメッセージは貰っていましたか？

　「頑張れよ！」って言われていたんですけど、「結果やろ。負けたら意味ないぞ」とも言われていたので「その通りやな」って思っています。

（文・写真＝会田健司）