PK戦を見守るアサンプションのキャプテンMF大西泰正(左から2番目) 

 選手権大阪予選4回戦で槻の木に惜しくもPK戦で敗れたアサンプション。初の16強入りとその先を目指し、この試合でも相手を押し込みながらも決定機でゴールを決め切れず悔しい敗戦となってしまった。試合後チームのキャプテンであるMF大西泰正選手に話を聞くと、途中悔しさで言葉を詰まらせながらも一つ一つ質問に答えてくれた。

ー残念な結果になってしまいましたが試合を振り返ってもらえますか?

 最初はずっと攻めていて、試合の入りも最近はずっといい形で入れていて、PA内までは侵入できるんですけど、そこからの最近の課題でもある"PA内でどれだけ落ち着いてシュートまで持って行けるか"そこが最後まで出来なくて点に繋がらなかったっていうのが原因だと思います。

ーー今日の試合に向けてはどういう意気込みで挑みましたか?

 ここまで本当にしんどいことも、キツイことを言われてもやり切ってきたので、ここまで練習でもやってきた事を頭を使って相手を動かしてやってきた事を出し切るっていうので、そうすれば自然と勝利は付いてくると全員で話し合いながらやってきました。

ーー前半の最初の方はかなり相手を押し込んでいたと思うんですが、ゴールを決め切れなかったところっていうのはどういうところなんですかね?

 やっぱり相手のブロックがかなり硬くて、そこをどうやってこじ開けるのか。侵入はできるけど同じようなプレーが続いていたので、相手も予測できてしまうので、相手の意表を突くプレーで騙せるようなプレーをもう少し出来たら良かったのかなと思います。

ーーCKやセットプレーでも取り切れなかったのは痛かったですね?

 そうですね、競り合いは結構強くなってきて、1対1の競り合いも勝てるようになって来ていたんですけど、僕たちはCKからの点を取れる時は取れたんですけど、あまり多くなかったので、ヘディングの当て方とか相手の外し方とか細かいところをもっとこだわって考えてやらないと入らないと感じました。

ーー選手権を振り返ってもらえますか?

 インターハイは3回戦で同じようにPKで負けて、そこから悔しくてほんまに全員で出来ることをこの1年死ぬ気で励まし合って、辛いこともありましたけどやってきました。今まで選手権でベスト16の壁を越えることが出来なかったので、そこを目指して全員で戦って来たんですけど、これがサッカーかなと思います。

ーー創部4年目で去年の先輩たちが1期生で一から築いてきて、今年の代は2期生という事で難しいところもあったと思うんですが、そこはどうでしたか?

 去年の先輩は1代目で常に自分たちが引っ張っていかないとダメというのがあったと思うんですが、僕たちは1.2年の時に先輩がいたので緩みがあって、その期間が勿体なかったなと感じて、3年生になってからは自分たちが最高学年なのでやるしかないとチームを盛り上げてやってきましたけど「この1.2年ていうところを後輩たちにはほんまに大事にして欲しい」って思います。

ーーこれで引退となりますが一緒に戦って来た3年生にはどんな想いがありますか?

 途中で辞めた人もいて、ほんまにその人たちの分も戦う意識もあったんで、辛いことも全員で乗り切ってきたので悔いはないんですけど、このメンバーでベスト16も超えてもっと勝ち進んで行きたかったです。ほんまにいいメンバーだったし、この先も一生の仲間として生きていきたいです。

ーーキャプテンをやってきて成長できたところはどんなところですか?

 最初は人をまとめるのが本当に苦手で、人に言うこともできなかったし。だけど言わないと何も始まらないし、そこは「嫌われてもいいから言うべき事は言わないと」ってしっかり考え方を変えて、プレーでも引っ張っていかないといけないって思っていたんですけど、試合に出れる時も出れない時もあって悩み続けてきたので、その分遊ぶ時間も削って自主練もいっぱいしてやってきました。みんなの支えがあってここまでやってこれたと思います。

ーー家族含め周りで支えてくれた方もいたと思いますがそこに対してはどう思いますか?

 家族にも本当に支えてもらってきたので、プレーでしっかり勝ち続けて親にもプレーを見せて恩を返したかったんですけど。。。家族には本当に感謝しています。

ーー大学でもサッカーを続けますか?

 受験があるので受かったらそこで続けたいと思っています。

ーー最後に後輩たちへの想いを教えてください。

 正直本当に思った以上に短いので、ありきたりなんですけど一日一日を大事にして、自分の目標とチームの目標に向かって切磋琢磨して頑張って欲しいと思います。

(文・写真=会田健司)

▽第100回全国高校サッカー選手権大阪予選
第100回全国高校サッカー選手権大阪予選