試合後に熱くコメントしてくれた桜宮の東塚雅伴監督

 選手権大阪予選4回戦で泉北に勝利した桜宮は公立校では数少ない2部リーグ所属で部員数も多いチーム。インターハイ予選では5回戦で関大一に1-2で惜敗。選手権では是が非でも5回戦を突破したいところだ。その桜宮を率いる東塚雅伴監督に試合後(vs泉北5-0〇)に話を伺った。

ーー見事な勝利でしたが試合を振り返ってもらえますか?

 相手さんが3年生が一人で1.2年生の若いチームという事があったので、スカウティングさせて頂いてボールサイドに極端に寄る傾向があったのでサイドを広く使ってゲームを進めようとしていました。だからといって上手いこといったかと言えば上手いこといかずで、ミスも多くて慌てていたのもあると思います。

 その辺がメンタル的にまだまだなんですけど、早い時間に点が取れて、追加点を早いうちに欲しかったんですけどそこが上手くいかず、相手さんもプレスを前から頑張っていたので、寄せられて慌ててしまってボールが収まらず蹴り合いになってしまたった部分もありましたのでペース的にはよろしくなかったですね。

ーー早い時間にFW長屋寛大選手を投入して彼が効いていましたが?

 そうですね、彼は身体能力が高くてスピードがあるので、相手との噛み合わせの部分で左サイドの裏を使えるようになりました。ただそこからのクロスボールが中々上手くいかずでしんどい部分はありましたね。

ーー今年のチームは監督さんからみるとどんなカラーがありますか?

 本当は力がある子達だとは思うんです。3年生もうちでサッカーをやりたいと来てくれている子が非常に多いんです。ただ私学さんから声が掛かるレベルの子達ではないんですけど、それでも公立で頑張りたいっていう子達で、身体も大きい子もいます。メンタル的に強い訳ではないんですけど、"強くありたい" "もっと上に行きたい"とモチベーションが高い子達です。

 ただ人数が多くて学年で50人ぐらいいるので、それぞれ個性があって大阪の北から南の方まで色んな地域から来ていてるので、(コロナ禍で)遠征や合宿が出来ず練習時間も限られていて、その個性の融合が中々難しいところがありました。そういう環境にストレスもあると思うんですが、その中でも練習やオフザピッチのところも本当に一生懸命に真面目にコツコツやってきた子達なので、なんとか一つでも上に行けるように勝たせてあげたいですね。

ーーでは次戦、履正社戦への意気込みを教えてください。

 次は履正社さんなんで、相手が強いのは百も承知です。ボールを動かされるでしょうし握られると思うんですが、ボールを握らないとサッカーは勝てないって訳でもないと思いますので。この子達は素直に、真面目に、一生懸命ひた向きに走ってくれるので、自分たちのできることを精一杯やって、まずはなんとか前半を0-0で行きたい。その中で1度か2度は必ずチャンスはあると思うのでそこを沈められるか。どこまで耐えられるかというところですね。

 真っ向勝負とは行きませんけど、駄々引きしてとはやらないですし、この子たちもそれは望まないので。やるべきことをやって"走り勝って" "競り勝って" "拾い勝って"この3原則をしっかりやりきろうと。本人たちもその辺はよくわかっていると思いますし、相手はプリンス1位のチームなんでうちにとって失うものは無いです。

(文・写真=会田健司)

▽第100回全国高校サッカー選手権大阪予選
第100回全国高校サッカー選手権大阪予選