大成・豊島裕介監督

　10月16日、第100回全国高校サッカー選手権東京予選の2次トーナメントBブロック2回戦、大成対明大八王子の一戦が行われた。試合序盤にアクシデントがありながらも、気持ちを切らさずしっかりプレーした大成が7-0と完勝。準々決勝へと駒を進めた大成・豊島裕介監督にゲーム後、話をうかがった。

ーーまずは試合を振り返っていただけますでしょうか？

　最初にちょっとアクシデントがあって。まだ彼は2年生なんですけれどもCBの核で考えている楽しみな選手なので。

　そういった中でも、まず矢印を自分たちに向けることができたというところは、選手たちを評価してあげたいというのと、準備のところで言うと、CBに入ったDF13瀬戸（広樹）が仕事をしっかりしてくれたことが大きかったですね。選手たちには「アクシデントはある」ということをずっと言い続けているので、その中でしっかりと対応してくれたのかなと思っています。

ーーアクシデントで試合が中断した中で、選手たちは気持ちを切らさずにしっかりプレーして、すぐに点も取っていましたが？

　気持ちの部分というのは年々成長してきているところだと思います。「感情にコントロールされない」という部分は、常に選手たちに話をしているので、本当に自分たちが今できることをしっかりやってくれたと感じています。大量得点になりましたが、相手をリスペクトする部分で「手を抜かない」ことは我々のスタイルなので、最後まで貫き通しました。

ーー前後半通してボールを持って主導権を握ってというゲームだったと思うのですが、試合前はどういったプランを考えていらっしゃいましたでしょうか？

　選手たちには「1点差ゲームになるぞ」という話はしました。やはりここまで勝ち進んできているチームですので、どのチームにも力はあります。あくまでも「ウチはチャレンジャーだ」と。「選手権に関してはもう断然チャレンジャーで行くよ」と。「しっかりと、したたかに、1つ1つのプレーにこだわりを持ってやっていかないと、勝ちは転がってこないよ」という話を時間をかけて選手たちに伝えてきているので、恐らくその気持ちはしっかり伝わってくれたんじゃないかなと思います。

戦況を見つめる豊島監督

ーー今年のチームの特徴はどういったところでしょうか？

　とにかく走れるチームなので、今日はちょっと攻め過ぎて疲れてしまった部分もあると思うんですけれども。個の力はもしかしたらそれほどないかもしれませんが、とにかくハードワークできて組織として戦えるチームです。なので、個人的に組織的な部分を含めて今年は上にいけるんじゃないかなと思っています。

ーー豊島監督から見て、今日の試合でしっかり働いてくれたなという選手はいますでしょうか？

　キーマンはMF7中村浩太（2年）かなと思いますね。今日もゲームを決めるゴールをたくさん取ってくれましたけれども、彼なんかは常にああいうプレーができる選手だと思っています。最後はシュートを打って足をつっていましたけども。

ーーこれからも厳しいゲームが続くと思いますが次戦に向けての意気込みをお願いいたします

　一枚戦力が欠けてしまいましたが、そういう時こそチームの力が問われる時だと思います。今の状態であるなら全く問題なく戦えると思っていますし、おごらずに自分たちのサッカーができれば結果は付いてくると思っています。