公立校で見事に16強を果たした大冠の高田真光監督
選手権大阪予選、公立校で見事に16強入りを果たした大冠。2回戦からの勝ち上がりで4回戦5回戦では所属リーグが上のカテゴリーのチームを倒す快進撃。そして6回戦では前回大会準優勝の金光大阪に敗れたものの、前半を無失点で抑えプリンス勢とも戦えるところをみせてくれた。そんな大冠を率いる高田真光監督に試合後話を伺った。
ーー残念な結果となってしまいましたが、振り返ってもらえますか?
ほんまに悔しいんですけど、プリンスリーグ所属の相手に対して自分たちの強みである"競り合い"であったり"球際"であったり、そういうところは出来ました。ただ戻るだけじゃなくて、前半は特にチャンスも何回か作って、相手からしても焦る展開までには出来たので、悔しいというよりもやり切った気持ちの方が大きいです。生徒達もそう感じていると思います。相手のゴールはスーパーだったので。あれはもう誰が悪いとかじゃなくて、どう防げばいいかわからないです。それぐらいスーパーなゴールを決められたから、自分たちが緩さとか、甘さとかで失点した訳ではなく、相手がそれ以上上回ったゴールを出してきたので、逆に清々しいぐらいです。ただ、この壁を超えたかったので、もちろん悔しさもあります。
ーー選手権を戦い終えた3年生にコメントを頂けますか?
今の3年生が入部してきた時に、スタッフの中で「今まで見てきた中でサッカーの技術の部分がしんどい代でどうしようか」と悩んだ代だったんです。逆に彼らの一つ上の代が一番強い代と言われていたんですけど、そういう劣等感が彼らを団結させて、特にこの新チームになってからの1年間というのは「自分たちは下手なんんだ」っていう事をプラスに謙虚に捉えて「だからこそ俺たちはやらなきゃいけない」っていうのを全員が気持ちを出してやってくれたので、本当にまとまりのある代でした。
正直サッカー選手としても人としても3年間で一番伸びた代で僕としても沢山助けられた部分もありましたし、こっちの期待とか信頼に一生懸命応えようとしてくれて、そういったことがチームの強い絆となってこのチームが成り立って"最弱と言われていた代"がベスト16まで来れました。本当に彼らの行いであったり、姿勢を讃えてあげたいですし、この次のステージでも間違いなく通用する人間性であったり謙虚さを生かして頑張って欲しいと思います。
ーー新チームはこの壁を超えることが目標になると思うんですが、そこに必要だと今回感じたところはどういうところですか?
やっぱり粘り強く守る事は出来たんですが、セットプレーでやられてしまったので、セットプレーの高い質の中でどうやって失点しないかが大事だと思います。私学でもそこは強化しているところが多いと思うので、公立校でもそこを対策していって、セットプレーでも守れるかっていうところが課題になってくると思います。
あとは、今の2年生はサッカーは出来るんですが、まだまだ向上心というか"やったるぞ感"がある子が少ないので、スタッフとしてはそういうところを声を掛けていきながら、引退していく先輩たちの背中を見てもらって「どういう姿であるべきか」っていうのを見つめ直してもらって新チームをスタートしていけたらいいかなと思います。
(文・写真=会田健司)
▽第100回全国高校サッカー選手権大阪予選
第100回全国高校サッカー選手権大阪予選