幻のハットトリックの活躍でチームを勝利に導いた大阪桐蔭MF溝口響

 高円宮杯 JFA U−18サッカープリンスリーグ2021関西の第17節が11月27日に行われ、大阪桐蔭(大阪)と三田学園(兵庫)の一戦は、大阪桐蔭が4-1で勝利。勝ち点3を加えた大阪桐蔭は、京都橘を得失点差で上回り5位に浮上した。

 この試合で2ゴールを決め、3ゴールに絡む活躍をみせたのが大阪桐蔭MF溝口響だ。第4節以来の嬉しいゴールとなった溝口に試合後話を聞いた。

ーー1点目のゴールシーンを振り返ってもらえますか?

 日頃からCKの入り方はチーム内でみんなで意識していて、自分はニアサイドで合わせることを意識していたので、"良いボールが来て触れた"という感じでした。

ーー2点目も溝口君が決めたように見えましたが、記録はオウンゴールになったみたいです。

 あれは自分が決めたと思ったんですけど(笑)。あれは自分が決めました。ハットトリックです(笑)。

ーー2点目のシーンもニアサイドで合わせましたね?

 自分はニアで触って繋げたり、ニアで潰れたりっていう仕事なので、点を決めたりアシストしたりって事を意識してプレーしています。

ーー選手権からプリンスに気持ちを切り替えるのはすぐ出来ましたか?

 自分的には切り替えることが出来ました。自分は選手権ではあまり試合に絡めなかったので、そういう悔しさもあったので(プリンスで)"やってやろう!"という気持ちで練習からやっていました。

ーーあと一試合で5位となりましたが?

 もう昇格も降格もなくなったんですけど、出来るだけ勝って高い順位で終われるようにしたいと思っています。

ーーあと一試合残していますが、3年間を振り返ってもらえますか?

 悔しさとか辛さの方が多かったんですけど、やっぱりその中でも得点を取ったり、勝ったりした時の喜びは大きくて、嬉しかったです。

ーーインターハイでは全国大会にも出場しましたね?

 インターハイは大阪で2位で終わって、決勝で阪南大高さんに負けて。阪南大高さんにはプリンス2試合とインターハイで3試合やらせてもらって、1試合も勝てなかったので悔しかったです。全国では試合に出してもらって、静岡学園戦では負けましたけど、大阪桐蔭のサッカーが出来ました。

ーー静学戦では惜しいヘディングシュートがありましたよね?

 ヘディングシュートもありましたし、GKとの1対1も外してしまいました(笑)。

ーー全国を経験して意識は変わりましたか?

 意識自体は変わって"もっとやろう!”っていう事を言い合って来たんですけど、プリンスでも勝てない時期が続いたり、選手権でも負けてしまったので、そこが上手く出来なかったですね。

ーー大阪桐蔭はチーム内の競争も激しかったと思うんですが?

 チーム内の競争は、A.B.Cチームがあって、毎日誰がどこに行くかわからないぐらい激しいので。でも毎日頑張っていればコーチも監督も見てくれていて上がれるので、そこは3年間頑張ってきて良かったなと思います。

ーー大阪桐蔭は練習も厳しいチームでもありますが、入ってみてどうでしたか?

 想像通り練習からしんどいことが多いんですけど、その中でも大阪桐蔭のサッカーを理解してやってきたので、それで大阪桐蔭のサッカーが出来て勝てた時の喜びは大きかったです。

ーー今日の試合でも足元で繋ぐ意識や切り替えの速さなど、大阪桐蔭らしさがみえましたが、どういうところにこだわってやってきましたか?

 毎回のミーティングでその週の課題を出して、その課題を改善して次の試合で活かすようにやっています。

ーー技術的には3年間でどこが伸びたと実感しますか?

 まだまだなんですけど、周りを見るっていうのは3年間で意識してやれるようになったと思います。

ーー最後に幻のハットトリックをした感想を教えてください。

 プリンスリーグでは初芝橋本さんとの試合(第4節)で点が取れたんですが、そこから行けるかなと思っていたんですけど、全然点が取れなくて。試合に出れない時期もあったので、この残り2節しかない中で点が取れたことは凄く嬉しく思います。

 (文・写真=会田健司)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2021 関西
高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2021 関西