西武台キャプテンDF原田蓮斗
12月21日、プリンスリーグ関東 プレーオフ(参入戦)の決定戦が山梨県の押原公園グランドで行われた。第1試合、西武台(埼玉)vs関東一(東京)は1-1のまま延長戦でも決着が付かずPK戦に突入し、西武台がPK戦を4-3で制した。勝利した西武台は来季のプリンス関東1部参入が決定した。
今年の西武台は選手権の埼玉県大会でも5試合で17得点1失点と抜群の安定感を誇った。インターハイでは浦和東に準々決勝で敗れ予選で敗退したたものの、関東大会は優勝。埼玉県のS1リーグは12勝6分と無敗で優勝。そしてこのプリンス参入戦も1回戦では桐蔭学園と0-0から、決定戦では関東一と1-1からのPK勝ちと2連勝でプリンス関東1部昇格を勝ち取った。
2試合を通しDFラインで安定した守備をみせ勝利に貢献した西武台のキャプテンDF原田蓮斗は「追い付いて自分たちのペースになるかと思ったんですが、相手も崩れないでしっかり回してきたので、さすが強いチームだなと思いました」と関東一が強敵だったと話し、「多分、今年に入ってPK戦で負けていないと思うので、守備陣が失点さえしなければ負けることはないのかなと思います。凄く自信になりました」とチームの勝負強さへの手応えを口にした。
2試合ともPK戦を任されたGK中嶋に対して原田は「やっぱりあいつが止めてくれると思って、キッカーは"外してもいい"って思って蹴れるし、自分もボールをもらう時に『俺が止めるから外してもいいよ!』って言ってくれて、しかも自分の前で止めてくれていたので、その言葉で思い切って振り切って決められました」と守護神が心強い存在だったと話した。
中嶋は怪我で試合に出ることが出来なくなり、GK淺沼の成長もありスタメンの座を譲る事になった。「いつも練習をしていて怪我との戦いもあって、試合に出れなくて苦しい時間もあったと思うんですけど、あいつがPKに専念すると決めていたので結果が出て自分も嬉しいです」と原田は中嶋の活躍を自分の事の様に喜んだ。
さらに原田はコロナで練習時間を削られることもあったBチームに対して「Bチームの人たちも練習したかったと思うんですけど、僕たちの為にグラウンドを空けてくれて。そういう気遣いとか、陰で支えてくれている人たちの存在が大きいかなと思います」と試合には出られない選手たちの存在があってこそ、自分たちが活躍できるという事を強調した。
12月29日、西武台はいよいよ選手権の初戦を迎え、1回戦で三重と対戦する。沢山の支えがあってこの大舞台に立てることをキャプテンが強調したように、今度は西武台イレブンがピッチで活躍する姿で恩返しをする番だ。埼玉県代表として西武台がどんな戦いを見せてくれるのか、11年ぶりの全国で選手たちが躍動する姿をみせてくれることを期待したい。
(文・写真=会田健司)
▽高円宮杯 JFA U−18サッカーリーグ2021プリンスリーグ関東 プレーオフ(参入戦)
高円宮杯 JFA U−18サッカーリーグ2021プリンスリーグ関東 プレーオフ(参入戦)