最後の選手権で優勝を目指す青森山田MF松木玖生
12月28日に開幕した第100回全国高校サッカー選手権。31日は各会場で2回戦が繰り広げられるが、駒沢陸上競技場で行われる第1試合には、優勝候補筆頭に挙げられる青森山田(青森)が登場する。対戦するのは島根県代表の大社だ。
青森山田は今夏のインターハイで優勝、プレミアリーグEASTも制すなど現在“2冠”。選手権は25年連続27回目の出場だが、第98回大会、第99回大会と2年連続で準優勝に終わっているだけに、優勝への思いは人並みならぬものがあるだろう。戦力的にはFC東京加入内定の松木玖生と町田加入内定の宇野禅斗というダブルボランチに加え、フィニッシュのみならずポストプレーまで体を張るFW那須川真光、右サイドから鋭い突破を見せるMF藤森颯太、ハイボールにも強く安定感のあるGK沼田晃季、セットプレーでは得点のキーマンにもなるCB丸山大和などタレントが揃い隙が無い。さらに大戸太陽、多久島良紀の両SBがケガで戦列を離れると、DF中山竜之介、MFの小野暉をSBとして起用。両選手が豊富な運動量と体を張ったディフェンスで、プレミアリーグEAST制覇の要因にもなるなど、層の厚さ、チーム力は折り紙付き。
そんな青森山田に対するのは大社(島根)。2年連続11回目の選手権出場で、島根県予選決勝ではプリンスリーグ中国所属の立正大淞南を2-0で下し全国切符を手にした。攻撃の軸はキャプテンのMF角凌太やFW持田優輝、FW廣戸蒼大といったメンバーで、昨年の選手権を経験しているのも強み。守備の軸はDF静間恒星やDF大野寛人ら2年生が主体だが、その後ろで控える3年生のGK栗原拓也が安心感を生み出す。
総合的に見て青森山田の優位は否めないだろうが、流通経済大柏戦で自チームのシュート数(2本)の10倍近いシュート(19本)を浴びながらもPK戦で勝利を掴んだ近大和歌山を一例に、大社としては守備に費やす時間が多くなることを想定し、1分1分を積み重ねていく粘り強いディフェンスの中から勝機を見出したい。
▽第100回全国高校サッカー選手権
第100回全国高校サッカー選手権