優勝旗を持つ青森山田MF松木玖生（写真＝矢島公彦）

　1月10日、第100回全国高校サッカー選手権の決勝、大津(熊本)対青森山田（青森）の一戦が国立競技場で行われた。試合は前半の37分に青森山田が先制すると、その後もゴールを重ね4-0で大津を下し、3大会ぶり3度目の優勝を果たした。

　記念すべき第100回大会の選手権を制し、インターハイ、プレミアリーグEASTと合わせた3冠を達成した青森山田のキャプテン、MF松木玖生は試合後「今日のゲームは今シーズンを通して1、2を争うくらいの内容だったかなと思う」とコメント。

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　先制点を奪う直前、自らが左サイドを突破しCKを獲得すると味方を鼓舞するような仕草を見せたことについて聞かれると「チームに勢いがなくなっていた時間帯だったので、自ら仕掛けてCKを取りに行くような形でクロスを上げた。“このCKで行くぞ！”という思いだった。そこで上手くCKが取れて先制点につながったのがいちばんの収穫。自分の思いが伝わったと思う」と説明。

　ダブルボランチを組んでいた“相棒”のMF宇野禅斗については「禅斗以外のボランチとあまりやったことがない。一緒にプレーをしていて自分がいちばん（気持ちよく）動けるような片割れの選手だったし、守備力やボール奪取力というのは禅斗から盗まないといけないと思っている部分。自分を成長させてくれる身近な存在」と語った。

　また、「1年生の時は自由にやらせてもらっていた。2年生になると“個”で行きたいという気持ちが芽生えてきた。3年生の最後の大会は“自分が犠牲になってもチームを勝たせたい”という気持ちで大会を通して頑張ってきた」と、自分を犠牲にしてもチームの勝利を優先したとコメント。

　100回大会で優勝できたこと、3冠を達成したことへの思いについては「全国の中でも選手権では自分がいちばん悔しい思いをしていた。ただこのチームなら絶対に優勝できると思っていた。本当にチームメートに感謝の気持ちを伝えたい。3冠に関しては目標に掲げていたが、一試合一試合を大切に戦うことに矢印を向けていたことが、結果的に3冠につながったのかなと思う。このチームで3冠を成し遂げることができたのがすごくうれしい」と話した。