宮崎日大vs長崎総合科学大附(写真＝松尾祐希)

【2022 九州高等学校サッカー大会～九州はひとつ～】
03.13　宮崎日大1-2長崎総科大附

　試合を決めたのは1年生FWだった。

　3月13日、第43回九州高等学校Ｕ-17サッカー大会の代替大会となる「2022九州高等学校サッカー大会～九州はひとつ～」の2日目が行われ、第1試合で長崎総科大附は宮崎日大と対戦。昨冬の選手権に出場したチーム同士の対戦となったなか、前半に背負ったビハインドを後半に跳ね返して2−1で勝利を手にした。

【フォトギャラリー】宮崎日大vs長崎総合科学大附

　初日の結果を受け、上位４チームに入れなかった５チームで試合を行った2日目（試合は30分ハーフ）。長崎総科大附は序盤から強度の高い守備で、ショートパスを主体とする宮崎日大の攻撃を撥ね返していく。

　高い位置から3トップがCBに素早く寄せ、相手に思うようにボールを繋がせなかった。しかし、21分に最終ラインからボールを繋がれてしまう。ハーフウェーライン付近からMF山内靖流(2年)にドリブルで運ばれ、ゴール前にスルーパスを通される。GKと1対1になると、「今大会前はBチームでも試合にあまり出られていなかったけど、身体の強さを買ってFWで起用した」(吉行亮太コーチ)というFW喜屋武楓真(2年)に決められてしまう。

　追いかける展開となった長崎総科大附は反撃を試みるが、思うように決定機を作れない。前半はこのまま1点ビハインドで折り返した。

　迎えた後半、長崎総科大附は見違えるようなプレーで相手に襲い掛かる。前半以上の強度でハイプレスを掛けると、1分にCKの流れから決定機を創出。ルーズボールを拾ったMF横山恒星(２年)がゴール前に折り返し、最後は1年生FW新垣太一が押し込んで試合を振り出しに戻した。

　同点ゴールで勢いに乗ると、その後は積極的に前線からボールを追い、相手のビルドアップを遮断。強度の高い守りに相手も屈し、繋ぎのミスが頻発するようになっていく。

　ショートカウンターを仕掛ける場面が増えただけではなく、即時奪回で二次攻撃を繰り出せるようになり、厚みのある攻めから何度も好機を作り出した。以降も攻撃の手を緩めず、仕掛けていく。

　すると、24分だ。ショートカウンターで途中出場のMF前津一允(2年)が左サイドを突破。ゴール前に絶妙なパスを入れると、タイミングよく走り込んだ新垣がネットを揺らして逆転に成功した。

　最後までリードを守り切った長崎総科大附が逆転勝利を収め、2日目の初戦を白星で飾った。

(文・写真＝松尾祐希)