柏レイソルU-18の酒井直樹監督

 サニックス杯では予選リーグを3勝1分1敗で2位通過。3位決定戦で青森山田にPK戦で勝利し3位という結果を手にした柏レイソルU-18。その柏U-18を率いる酒井直樹監督にお話を伺った。

ーー3位という結果になりましたが、試合を振り返ってもらえますか?

 決めるところで決められなかった印象です。相手もセットプレーやアーリークロスからチャンスを作っていたと思うんですが、それでも我々がやりたい攻撃や守備、自分たちの時間というのを大事にこだわってやっているので、そういう意味ではゲームはある程度コントロール出来たのかなと。その時間が短くなればなるほど、能力の高い相手には分が悪くなると思うので、自分たちの時間を増やせたのは収穫ですね。

【フォトギャラリー】サニックス杯 3位決定戦 青森山田 vs 柏レイソルU-18

ーー中盤の球離れも速くてペースを握れていたと思うんですが、最後のところで決め切れなかったのはどこに原因があると思いますか?

 そうですね、それは選手個人個人が一番感じているところではあると思うんですが、普段からのトレーニングでそういったところにこだわっていないと、こういう時にゴールマウスへの道が見えてこない。それは普段から言っているんですが、練習で相手のいないシュート練習を100本やったとしても、相手をイメージした10本の方が当然効果的なんです。

 そういったところをこだわっていればゴールは見えてくるんでしょうし、信念に近いところになるんですが、普段練習でやれていないと本番でも出来ないので、今日みたいに相手のスピードが上がった中でのフィニッシュとなると、いつもなら出てこない足が出てきたりもするので、もう一個外すだったり、そういった準備をしていれば自ずと絵が描けていたと思うので、そこは課題だと感じました。

ーー今大会を通じて良い経験が積めたと思うんですが、選手の変化や成長はみられましたか?

 新1年生も複数人連れて来ていて、日体大柏から新加入のFW関富貫太も連れて来ていました。チームの競争を活性化させるところでは、中々対外試合が出来なかった中で、紅白戦を繰り返していたんですが、今度は学校閉鎖や学級閉鎖もあってメンバーが揃って練習が出来ない状況が続いていました。まだケガ人も2人いるんですが、メンバーが揃った状態でこのサニックス杯に臨めたので、そういう意味では遠方に来てAWAYの試合が出来たのは大きかったです。

 普段は西のチームと試合が出来ないので、お互い分析なしで今持っているものを出し合う新鮮なマッチメイクが出来るのは凄く魅力的ですし、チームビルディングのところではこの大会で全国の強豪チームと試合がやれる事で、少しずつ自信が付いてきた。そこで負けてしまってはダメだと思うんですが、良いゲームをして結果を残すっていう事が選手たちにも凄く大事なのかなと思います。

柏レイソルU-18の酒井直樹監督

ーープレミア開幕に向けてもゲーム感や調子を上げられたのは大きいですね?

 本当にちゃんと1ゲームをみんなこなしていなかったので、初めはケガ人も出てしまうかと思っていたんですが、そこもなかったのが良かったです。そのひとつの理由がグループでコレクティブにゲームをコントロール出来たことだと思います。それがレイソルのサッカーですし、攻守において主導権を握ることが出来たので、無理な負荷に繋がらなかったのかなと。

ーーメンバーも変えながら出来たのも大きかったですね?

 最終日は1試合しかないのでシャッフルしましたが、予選リーグまでは競争させる意味でも2チームに分けてやっていました。"まだ何も決まっていない"というところで競争意識を活性化出来たのも良かったです。これで柏に帰れば新1年の代表に選ばれている選手もいますし、またこれから競争が続くので。サッカー選手にとっては競争は永遠に普遍的なことだと思いますので、またこれから競争を活性化していって各々のスキルアップに繋げられればと思っています。

 (文・写真=会田健司)

▽サニックス杯ユースサッカー大会2022
サニックス杯ユースサッカー大会2022