和歌山北 中村大吾監督

 高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関西2部の第2節、 開幕戦で金光大阪を破り2連勝を狙った和歌山北(和歌山)は近大附(大阪)と紀三井寺陸上競技場で対戦し、前後半に1点ずつ被弾すると、終盤にFW栗山璃玖人のゴールで詰め寄ったものの同点ゴールは奪えず、惜しくも1-2で敗れ初黒星を喫した。

【マッチレポート】第2節 和歌山北 vs 近大附
【フォトギャラリー】第2節 和歌山北 vs 近大附

 試合後、和歌山北の中村大吾監督は「近大附さんの攻守のバランスの良さ。あとは18番(FW太田悠太)を中央とした3トップで収めて前向きの選手を増やしたりとか、守備も3-4-3のバランスが良かったし、センターの7番(MF吉川啓介)もバランスが良かったですので、うちはあれぐらいしかできないです。18番がどうしようもないので(笑)。身体が強いし振り向けるし凄い良い選手だなと思いました」と近大附のバランスの良さを称賛し、太田の対応に苦戦したとゲームを振り返った。

 劣勢の中でもボールを奪ってからのカウンターでチャンスも作ったが、「ボールを奪って一個繋げれば、どこか動き出したところに合わせていこうと、ハーフタイムには点の取り方と守り方を整理しました。選手交代も入れながら1点は返せたんですが、最後のセットプレーも生かせませんでした。あと一歩取らせてくれないのが2部とは言えこのプリンスのレベルだと思いますし、そういった意味では近大附さんのサッカーを見て勉強させてもらったなと感じます」とコメント。

 その上で「まだ序盤ですし、今日も何とか勝ち点が欲しかったところですが、ある程度守備もしながらもうちょっとボールの動かし方とか、攻撃のバリエーションも増やしていければと思います。それにしても2試合を終えて良い場面も多かったので良いスタートは切れていると思います」

和歌山北イレブン

 「スコア的に0-2からだと関西だと難しくなってしまうので、0-0もしくは0-1の状態で先に取ったり追い付いたりしないと。そこで最終的なスコアが変わってくるのかなと思います」と一定の手応えを口にしながらも、2点差にされると厳しいと話す。先制できるチャンスや、追い付けるチャンスもあっただけに同点か1点差で終盤を迎えたかったところだろう。

 今年の目標に関しては「やっぱり残留。あわよくば少し上の順位でというのが現実的なところかなと思います。その中で、高校生なので個人としてもチームとしてもグッと伸びることも考えられるので、そういう意味では毎試合自分たちよりも力が上の相手とやらせてもらえるのは凄くチームの強化に繋がると思っています」と、現実的な設定をした中村監督はリーグ戦を戦いながら選手たち個人やチームの成長がみられることに期待した。

 試合終盤にみせた反撃の狼煙からの怒涛の攻撃。一度勢いに乗れば次々と選手が飛び出していく連続攻撃が展開できる。攻撃陣を引っ張っていたMF森井保貴が途中で負傷退場してしまったが、彼が退いた後に1点を取り返し、あわや同点というシーンも作り出せたことはこの試合の収穫だ。次戦の相手は同じ和歌山の近大和歌山。残留に向けて、そして少しでも上の順位に行くために、次戦は負けられない戦いとなる。

 (文・写真=会田健司)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関西2部
高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関西2部