和歌山北 vs 近大附

　後半に入ると押されていた和歌山北も13番川﨑陽大が積極的に相手DFの裏のスペースを使う事で起点を作り出す。そしてカウンターから森井や11番MF柴田幹宗などが鋭い突破でチャンスを作る。そして75分には森井が裏に抜け出し、この日2度目のGKとの1対1を迎えるもループシュートはまたも枠の上に外れてしまう。

　するとDF陣が粘り強い守備をみせた近大附は78分、左サイドで太田がパスを受けると、そこから9番FW椿原詩温を経由してボックス内にフリーで侵入した松山へとボールが渡り、松山がGKの位置を確認して落ち着いてゴール右にシュートを流し込んだ。その後もCKから15番MF田中拓実がこぼれ球に詰め、椿原が競り合いからDFと入れ替わり強烈なシュートを放つなど、近大附が決定機を迎えるも3点目は決まらず。

　逆にここを耐えた和歌山北は84分、一瞬の隙を突き抜け出した柴田がシュート。このこぼれを拾った9番FW栗山璃玖人が無人のゴールに流し込み1点差に詰め寄った。さらに同点ゴールを狙い和歌山北が攻勢を仕掛ける。アディショナルタイムにはロングスローがGKを越える決定機も、20番DF近藤暖人のシュートはDFのカバーで掻き出されてしまい、ここで試合終了のホイッスル。

　3点目を決め切れず反撃を許した近大附だったが、最後は何とか逃げ切り開幕2連勝。その近大附は速さと強さを兼ね備えた椿原、太田、11番FW谷口晧の強力3トップが破壊力抜群。今後もリーグを引っ張っていきそうな強さを感じさせた。

　対する和歌山北は押し込まれる時間が長かったものの、試合終盤には"絶対に追い付くぞ！"という気迫のこもった攻撃もみせ、あと一歩のところまで近大附を追い詰めた。次戦の近大和歌山との和歌山対決も楽しみな一戦となりそうだ。

　(文＝会田健司)