コンサドーレと提携し、チームが発足した2年前の6月。たった3人のメンバーの1人が、当時高校1年生で、北海道コンサドーレ札幌の熱烈なサポーターの柳澤だった。「憧れのコンサドーレの方に教えていただいて、いつかトップチームの選手たちと一緒にトレーニングしてみたい」と、実家の青森を離れて札幌のクラーク国際に入学。かつてテレビやスタジアムで選手時代を応援した横山知伸フィジカルコーチや、突然練習会場に現れた河合竜二氏らに声をかけられるたびに感極まり、プロへの思いを強くしてきた。この日はスタメンを譲ったが、「来年3月の卒業まで、まだまだ夢はあきらめません」と力を込める。

 試合終了5分前に決勝点を許して大金星は逃したが、最後まで攻撃的布陣で戦い抜き、〝あわや〟まであと一歩に迫った。伊藤壇監督は「勝てるチャンスはあった。それでも1点届かなかったということは、〝一歩詰めきれない〟など、どこかに差があるはず。そのわずかな差を秋の選手権までに埋めて、今度は必ず北海道大会に進もう」と選手を鼓舞した。また熱く戦い、今度こそ勝利をつかむため、暑い夏を越える。