「チャンスがあれば点を取る」と話すFW平嵩矢

 そして決勝戦から約1ヶ月後の7月3日、インターハイの組み合わせが決定。開志学園JSCの相手は大阪第1代表の阪南大高に決まった。キャプテン竹内皐樹は「阪南大高はネームバリューもあるしJ内定(湘南ベルマーレ)の選手(鈴木章斗)もいたりして、試合とかを見たら体も大きさなども感じた」と話し、FW平嵩矢は「もちろん(阪南大高は)全国大会に出場するチームだし強いことは分かっていたんですけど、ウチのチームもそこで“絶対勝とう”という雰囲気になった」と、チームの一体感がより深まったことを実感したという。

 インターハイ2回戦、開志学園JSC対阪南大高の一戦は8月16日に行われた。開志学園JSCはPK戦の末に敗れた。序盤に失点。その後追い付くも直後に再び失点。後半アディショナルタイムにまたゲームを振り出しに戻す粘りを見せるものの、PK戦で7-8という惜敗。宮本監督は「阪南大高さんのネームバリューに押されて、入りで負けてしまった。試合中に“十分戦える”という手応えがあっただけに、もったいない試合だっと感じています。最後の最後で追い付けたのは、ウチらしさが出せたとは思うんですけど、いつも通りのゲームができれば、また違った展開になっていたんじゃないかなと思います」と悔やんだ。

 とは言え、ただ敗戦に下を向いていた訳ではない。旧チームからのレギュラーだった竹内と平は、この敗戦を糧としていた。竹内は「立ち上がりの失点は、チームとして隙があったと感じた。その反省から、今年は早いうちから“隙を無くそう”ということは徹底している。それと阪南大高のようなレベルの高いチームと戦うことができて“全国”を経験できたことは自分の人生においても大きいものになったと思います」と前を見据え、試合に出場することが叶わなかった平は「やはり試合に出たかった気持ちが強い。去年のチームのレベルの高さは分かっていたけれど、“チャンスがあれば点を取る”という気持ちは誰よりも持っている。ただ、そこで起用されるような選手にならなければいけないと感じた。阪南大高戦は“もっともっとやらなければいけない”と気付かせてくれた試合だった」とベクトルを自分に向け成長を誓った。

 次回は間もなく始まる連覇に向けてのインターハイ新潟予選についての話を紹介する。