前橋育英の主将を務めるMF徳永涼(写真=多田哲平)

 前橋育英(群馬)は令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)の3回戦で聖和学園(宮城)に2-0で勝利を収め、8強入りを決めた。

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 立ち上がりからボールを握り続け、ひとたび相手に渡れば、出足の速い寄せで囲い込んで即座に奪還。前後半の計70分を通して圧倒した。公式記録ではシュート数13対0。相手にこれといったチャンスを作らせないどころか、ペナルティエリアに入らせることすらほとんどない、完ぺきなゲームコントロールだった。

 キャプテンのMF徳永涼(3年)は手応えとともに試合を振り返る。

 「シュートゼロという収穫が、今日のゲームは大きかった。シュートを打たれない限り失点はないので。トーナメントで失点すると、やっぱり逃げられる。それは自分たちの負けパターンのひとつなので、そういうことをプレミアとかで経験しているからこそ、シュートを打たせないということに対して徹底してやれていた」

 全国16強に上ってくるほどの実力校でありテクニシャン揃いの聖和学園を封じてみせたその強さは衝撃的だった。

 「ドリブルで来るぞというのは意識していた。チーム的にまず受け身になるんじゃなくて、あくまでも『来いよ』みたいな、そのくらいのモチベーションでやろうと話をしていました。みんなが個人の守備に自信を持ってやれたので、突破されるのが少なかったと思います」と徳永は言う。

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▽令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)
令和4年度全国高校サッカーインターハイ(総体)