中盤でC大阪内定のMF大迫塁とマッチアップする場面もあり、「大迫選手の足元で持った時が凄くうまくて、パスを受けた時のターンの仕方は凄く参考になりました。自分はまだボールを失う場面もあったので、大迫選手を見習って直していきたいと思います」高校屈指のプレイメイカーからいい刺激も得た。
MF山口豪太のシュートが起点となり決勝点が生まれた(写真=会田健司)
3歳上の選手たちとの対戦にも「何回かやってきているので、まだ上手くいく試合と上手くいかない試合があるんですが、自信はちょっとずつ付いてきています」場数をこなすことで適応し、自信も付いてきた。
そしてFC東京内定MF荒井悠汰の存在も山口には大きい。「たまに自分が(昌平に)上がった時には一緒に練習もやらせてもらっているんですけど、(身体が)当たったら痛いです(笑)」と。圧倒的なフィジカルを持つ選手が身近にいることで、上の世代とも遜色なく戦える下地も出来ている。
「個人としては"試合に出たら点を決めてやろう!"と思っていたんですが取れなくて、今日もシュートを1本打ってそれが点に繋がったんですけど、自分で決め切りたかったです」と神村学園戦では山口のシュートがDFに当たり、それをDF上原悠都が詰めて決勝点となったが、ゴールへの意識も高く無得点だったことを悔しがった。
U-15日本代表候補 FC LAVIDA MF長瑠喜(写真=会田健司)
そして山口にはU-17W杯アジア予選の舞台が待っている。「(予選突破を)目標にしているので、(呼ばれるだけではなく)主力としてしっかり試合に出て活躍したい」とそこでも自分が主役になるつもりだ。
5月にU-16日本代表でルーマニア遠征を経験し、フィジカル面での差を痛感。そこで環境の違いに適用する難しさも知り、将来は海外でプレーしたいという気持ちも強くなっている山口。
「海外の選手はディフェンスのやり方も違った」と日本の上の世代だけでなく、海外も経験したことで「カットインから巻いてシュートだったりの得点パターンを増やして、ボールを持った時の判断を早くして、ボールを失う回数をゼロに近づけたい」と課題も見つかった。
昌平イレブン(写真=会田健司)
そしてFC LAVIDAのチームメイトであるMF長の存在も大きい。
神村学園戦では一緒にスタメン出場となったが「やっぱり瑠喜は上手かったです。同じチームでやっていて参考になる部分も多いです。瑠喜に負けたくない気持ちもあるし、一緒に上に行きたいですね」と仲も良い二人は良きライバルでもある。
ライバルや目標の選手に囲まれる良い環境で、さらには日の丸を背負ってU-17W杯を目指す山口。
「こういう選手をどうやってより良くしていくかを僕らは考えていかないといけないし、それが指導者として求められることなので、僕らも良いモチベーションになります」と藤島監督。
中学3年生で高校3年生と試合で渡り合えるポテンシャルはすでに証明した山口。今後はさらに上の目標へと突き進んでいく。
(文・写真=会田健司)
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ユースワールドチャレンジ・プレ大会 2022