昌平イレブン(写真=多田哲平)

 もっとも、インターハイ準々決勝で負傷したキャプテンでCBのDF津久井佳祐(3年)を欠き、さらにエースMF荒井悠汰(3年)も負傷の影響でベンチスタートだった状況を踏まえれば、それでも勝ち切ったところに選手層の厚さを感じさせる。

【マッチレポート】帝京 vs 昌平

 FW平叶大(2年)は最前線で攻撃の基準点となり、DF佐怒賀大門(2年)は帝京の強力アタッカー陣を自由にさせなかった。

 こうした代役として出場機会を得た選手がこの夏にメキメキと力をつけているのは確か。津久井が戦列に戻り、荒井もトップフォームを取り戻せば、より強固な体制ができあがる。

 藤島監督も「選手もコンディション的にまだできていない部分もある。あとは津久井が戻ってきて、またチームとしての総力が上がればいいかなと思いますね」と期待を寄せる。

 サブ選手の突き上げを促しながら結果も残す。帝京戦でも勝利し、勝点差を広げられた点を「プラスに考えていい」と言う指揮官はさらにいう。

 「だからと言って、あと7試合残っているので、そこで力を出し切れるようにしたい。これもひとつの成長するベースになってくると思うので、もう1回積み上げられればと」

 首位の座に甘んじることなく1試合1試合を糧にする、その向上心が、昌平を成長させているのだ。

(文・写真=多田哲平)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関東1部
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