帝京MF田中遥稀はプレースキッカーも務める(写真=多田哲平)

 帝京(東京)は9月10日、高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関東1部の第11節で首位の昌平(埼玉)に1-2で敗れ、2位から3位に後退した。

【フォトギャラリー】帝京 vs 昌平

 もっとも、惜しくも1点及ばなかったものの、後半に1人退場者を出しながらも全員がよく走りよく戦い、昌平と互角に渡り合ったのは素晴らしかった。むしろ数的不利の逆境が、帝京の個の能力を際立たせていた。

 その健闘ぶりは日比威監督が「普段は負けて褒めたいと思わないけど、今日は褒められる。みんな本当に惜しみなく走ったし、距離感も良かった。これだけできるんだと教えられた」と称えるほど。

 そんな帝京において、ボランチのMF田中遥稀(3年)は複数人に囲まれてもボールを失わずにパスを捌きつつ、攻守に貢献。チャンスと見れば前線に飛び出し、ピンチになれば最終ラインまで下がりカバーリングに努めた。そのエネルギーみなぎる走力とタフネスぶりは、チームの活力となっていた。

 田中は以下のように試合を振り返る。

 「1点返したあとのコーナーで失点してしまってまた流れを相手に持っていかれてしまったのは、もったいなかった。でもチームでは1人少ないこの状況を楽しもうくらいに言っていて、気持ち的には逆に高ぶっていた感じはありました」

【次のページ】 日本代表の田中碧を参考に…帝京のハイブリッドボランチ田中遥稀が逆境で示した万能性とタフネス(2)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関東1部
高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関東1部