小野貴裕監督の抜擢に見事に応えた(写真＝多田哲平)

　「フレッシュな力で流れを変えたくて」という小野貴裕監督の抜擢に一発回答。試合後には「みんなから『マジナイス』と言われました」と祝福も受け、充実のデビュー戦となった。

　とはいえ勝負はこれから。埼玉県新座市を拠点とするフォルチFCから関東一に進学した理由は「田畑(里央)コーチに中学時代からよく試合を観に来てもらい声をかけてもらって、この人に教わりながらプレーしたいと思ったから」だが、関東一のGK陣は多士済々。遠田凌(3年)、小関健流(3年)、内海ジョシュア(1年)らとのポジション争いは続く。

　だからこそ、今日の出来にも決して満足はしていない。

　「もう少し締めるところは締めないとなと。やっぱりGKなので、コーチングで締めて余裕のあるゲームを作れたらいいです。入学して2、3か月は怪我をしていて、最近やっとトップに上がれましたけど、これからもっとコンディションを上げていきたい」

　理想のGK像は「チーム全体から『お前なら大丈夫』と信頼される選手」だという中村。小野監督からは「サッカー観がすごく良い。立ち居振る舞いが美しいというか形が綺麗ですよね」と期待を寄せられている。

　関東一にまた楽しみな人材が現れた。

(文・写真＝多田哲平)