桐蔭学園戦では1ゴールを決めた(写真=多田哲平)

 ついに見えてきた復調の兆し。11試合消化時点で最下位を脱し5位に浮上したチームは、10月9日に同勝ち点で6位の矢板中央(B)戦を経て、第101回全国高校サッカー選手権東京予選に臨む。

【マッチレポート】関東一 vs 桐蔭学園

 昨年度の選手権では全国ベスト4に進出しながらも、コロナ陽性者が出たため準決勝を辞退する憂き目にあった。レギュラーとして全3試合に出場していた本間にとってもショックは大きかった。「辞退と聞かされて、すぐに切り替えるのは不可能でした」と振り返る。

 それでも新チームが始動する頃には「自分がやるしかない」と決意を改め、今季を戦ってきた。そんな強い想いが本間の原動力。また結果が出ない状況で、足元を見つめることができている。

 「選手権予選でも優勝を目指すというよりは、関一スタイルを貫いてチームを良くしながら1勝1勝を積み上げていくことだと思っている。自分たちはチャレンジャー。天狗にはなっていないし、いちから勝っていくのが関一の強さだと思う。一つひとつ勝ちを積み上げた先に決勝や優勝が待っていると思うので。今はまず矢板戦に勝って選手権につなげていこうと全員が思う」

 そして、こう言葉を続ける。

 「もちろん全国には行きたいです。先輩が2年間全国に連れて行ってくれたので、その光景を今年も見せるだけ。だから自分を含めた3年生がもっと上を目指して追求していかないといけない。勝つことだけを意識してこれからやっていきたいと思います」

 苦境を味わっているからこそ今年の関東一は、1勝の重みを知っている。

(文・写真=多田哲平)

▽高円宮杯 JFA U-18サッカープリンスリーグ2022 関東2部
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