憧れと語るのが2つ上の先輩、DF井上太聖だ

 悔しさを受け入れ、怪我を乗り越え、ポジションを掴んだ塚原は、JACPA BOBBIT TOKYO FCから堀越に入学してからここまでの道のりを回顧する。

 「去年の冬に怪我する前もトップチームの公式戦では、いつもサブだったんです。やっと今年出られるようになって。そもそも堀越に入学した時には、みんな強いところから上がってきた人ばかりで、自分はここから上がれるのかなとか不安もありました。でもいつも少しでもアピールできるように意識してきて、段々と上のカテゴリーでやらせてもらえるようになった。いろんな経験をさせてもらって、今の自分がいます」

 そんな塚原が追いかけるのが、2つ上の先輩だ。

 「今まで見てきた先輩はたくさんいるし、同い年では(東)透也くんもCBとして本当に上手だと思うけど、なかでも2年前にいた井上太聖くん(現・順天堂大)は参考にしてきました。すべてにおいて強くて速くて、見ていて安心感がある。遠くから見ていて、こういう選手になれたらいいなって」

 全国大会でも活躍した偉大な先輩と肩を並べるためにも、まずは都大会突破を――。塚原は闘志を燃やしている。

(文・写真=多田哲平)

▽第101回全国高校サッカー選手権東京予選
第101回全国高校サッカー選手権東京予選