堀越のDF塚原拓哉(写真=多田哲平)
昨冬の選手権では、必死に戦うチームメイトの姿を傍らで見守ることしかできなかった。それが、なによりもどかしかった。だからこそ、高校最後の冬に懸ける想いはひと際強い。
昨年度の第100回全国高校サッカー選手権、当時2年生だったDF塚原拓哉は30人のメンバーに入ったものの、大会中に足を骨折し、ベンチ入りすらできないまま、冬を終えた。
全国の舞台で躍動する仲間を「すごく格好よくて、自分もこうなりたい」という羨望の眼差しで見つめながら、同時に口惜しさも感じていた。
「サポート役として入っていて、大会が終わったあとにみんなが悔しがっているのを裏から見ていました。でも自分はその中にはいなくて……。これだけ悔しがれるのも喜べるのも出場メンバーに入っているからなんだと気づかされました。自分もその立ち位置までいきたい。その想いで今年はやってきました」
そして迎えた今年10月9日、堀越は第101回全国高校サッカー選手権東京予選のAブロック2回戦で成城に5-0で勝利。これが堀越にとって初戦。3年連続の全国出場へ向けて好スタートを切った。
その成城戦で攻守にわたって大きな存在感を示したのが、塚原だった。
▽第101回全国高校サッカー選手権東京予選
第101回全国高校サッカー選手権東京予選