成立学園を率いる山本健二監督(写真=多田哲平)

 山本監督は、チームのストロングポイントを「組織力」だという。

【マッチレポート】桐朋 vs 成立学園

 「うちの武器はチームワーク。みんなで戦うという姿勢がこのチームの良さだと思う。だから全員がゲームの流れを感じ取って、自分たちで作り上げていける。みんながリーダーシップを取れるのは強み」

 個々の技術はもちろん高いが、それが噛み合った時の攻撃はダイナミックかつスピーディ。CFの菅野を基準点として、2列目から陣田とMF柏田凌佑(3年)が機を見て飛び出していく。一方の守備では、冷静沈着にボールを刈り取る。DF清水冬真(3年)とDF宝田一樹(3年)のCBコンビは対人能力に優れ、最後方では安定感光るGK鈴木健太郎(3年)が構える。そして4-1-4-1システムのド真ん中ではアンカーのMF八木玲(3年)がチームのバランスを高度に取り続ける。

 4月の関東大会予選を制したのは偶然ではない。桐朋戦ではその実力の100パーセントを出し切れなかったとはいえ、「でも、この苦しさが次につながるんじゃないか」と指揮官は奮起に期待を込める。

 準々決勝で相まみえるのは、都立東久留米総合。山本監督は「東久留米さんも良いチームで、パワフルに来る。そういうところに対して1週間かけて準備していきたい」と警戒を強めている。

(文・写真=多田哲平)

▽第101回全国高校サッカー選手権東京予選
第101回全国高校サッカー選手権東京予選