控えめながら背中で引っ張るキャプテンだ(写真＝多田哲平)

　山本健二監督は「大人しいですが、プレーを頑張ることでみんなに感じ取ってもらっているタイプ。熱く鼓舞するところは課題ですけど、汗水流しながらチームを引っ張ってくれている」と評す。

　キャプテンの責務について話す言葉にも、八木の控えめな性格が表れている。

　「まとめるのは大変です。でもチーム全員が自分がキャプテンだという意識を持ってやってくれればいいなと。自分ひとりが引っ張るよりもみんながお互いを引っ張っていけば、チームは必ずレベルアップしていけると思う」

　常に一歩引いたところで全体を見渡し、チームが機能するための最善の仕事をこなす。そんなキャプテン八木が目指すのは、もちろん全国の舞台だ。

　「なによりみんなが悔いなく終われればいいなと。そのためにも全国に行きたいです」

　どこまでもチーム想い。しかし、チームの勝利のために八木は内なる闘志をたぎらせている。

(文・写真＝多田哲平)