中央学院は強敵を打ち倒し4強入りを決めた(写真=多田哲平)
衝撃の番狂わせだった。
中央学院は10月30日、第101回全国高校サッカー選手権千葉予選の決勝トーナメント準々決勝で流通経済大柏を2-1で下して4強入りを果たした。
36分にMF高橋旺良(2年)のゴールで先制すると、54分にMF永井倫太郎(2年)の追加点でリードを広げる。終盤には流通経済大柏の猛攻を浴び80+1分に1失点したものの2-1で勝ち切った。
濵田寛之監督は「流経さんの決勝進出の連続記録を阻止した。歴史に残るゲームじゃないですかね」と誇らしげに話す。
年代最高峰のプレミアリーグEASTに所属する流通経済大柏に対して、千葉県2部リーグ所属の中央学院が見せたのは、ひたすら耐え忍びつつ、カウンターやセットプレーで一発を狙うような、ありがちな戦い方ではない。
もちろんDF4大磯竜輝(3年)とDF3大友俊輔(3年)のCBコンビ、GK1笹崎翔矢(3年)を軸とした守備陣の粘り強さは素晴らしかったが、とりわけ光ったのは確かな技術力とそれを発揮する勇気である。
GKとDF陣は後方から丁寧にパスを捌き、中盤と前線は流通経済大柏の強烈なプレスを巧みにいなしながら前進していった。与えられたポジションに捉われることなく、流動的かつ素早く敵陣を崩す様は、まさに疾風。右SBながら敵陣の中央でボールを受けると、相手4人の守備網を切り裂きながら決めた高橋の先制ゴールは、スタイルが表われた象徴的なシーンと言える。
▽第101回全国高校サッカー選手権千葉予選
第101回全国高校サッカー選手権千葉予選