今年の3年生たちはこの試合をスタンドから応援していた世代。
G大阪ジュニアユースから履正社へ進んだ名願はその時の心境を「全国大会ってこういうものなのかと思いました。強い3年生を近くで見てきたので、良いところまで行けると思っていたんですけど、一発目で負けてしまったので高校サッカーの難しさを感じました」と話す。
その衝撃を間近で見ていたからこそ「あそこで勝つ為には自分たちはまだまだやらないといけない」と想像ではなく実感として基準が出来たのだ。
平野監督が以前話していた「全国常連のチームにしかない強さ」というのはこういうことなのかもしれない。
スタンドで応援していて試合には出ていなくても、普段から見ている選手たちがその舞台で戦っているのを見ることで、そのレベルを物差しで測り基準が出来る。コンスタントに全国大会に出場すること、または高校年代最高峰のプレミアリーグに毎年所属することでこの好循環を生み出す。
その両方を手にした履正社は今年のスタイルである「ボールを奪う、ゴールを奪う、勝利を奪う」で選手たちが本気で口にする目標"日本一"を奪いに行く。
(文・写真=会田健司)
第101回全国高校サッカー選手権大阪予選
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