試合後には号泣しながら勝利を喜んだ(写真=多田哲平)
攻守に奔走し、終盤には足が動かなくなるほどの疲労を抱えていたが、後輩により良い環境を残したいという気持ちが大迫を突き動かした。CKでボールをセットする時には胸を叩きながら『やれる、やれるぞ』と自らを奮い立たせた。
試合終了のホイッスルと同時に号泣する姿に、その想いの強さがうかがえた。
「プレミアリーグは後輩たちに残せるもの。来年1年間をプリンスでやるかプレミアでやるかは、全然違う。どうしてもここで上げたいという気持ちが強かった」
昨年度もプレーオフに進みながら、初戦でJFAアカデミー福島U-18に敗れて昇格を逃していた。その悔しさも大きかったという。
「やっぱり去年、最後にポロッと負けてしまって、心にポッカリと穴が空いた感じがしました。この1年間はほとんど負けずにここまで来られたけど、ここで負けたら意味がなかった。粘り強く1試合1試合を濃い試合にしたいなという気持ちでやりました」
そして来季のセレッソ大阪加入が決まっているとあって、相手が内定先の下部組織というのも気持ちが入る要素だったに違いない。試合前は「緊張もないし、やりにくさもない。また別」だと意に介していない様子だったが、試合後には「『ここで勝てれば、プロ入り後もまず優位に立てる。そのくらいの気持ちでやれ』と言われていた」と明かしている。
▽高円宮杯U-18サッカーリーグ2022プレミアリーグプレーオフ(参入戦)
高円宮杯U-18サッカーリーグ2022プレミアリーグプレーオフ(参入戦)