大冠の都浩司監督(写真=会田健司)

 2月12日、令和4年度 第1回大阪公立高校サッカー大会決勝トーナメントの決勝がJグリーン堺で行われ、大冠vs芥川は、大冠が1-0で勝利し見事に初代王者に輝いた。

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 ゲーム後、大冠の都浩司監督は「やっと点が入りましたね(笑)」と久しぶりの得点に安堵の表情。「(無得点が続いていたが)その分、4試合無失点。後ろの選手は全員一年生なので、たくましくなったな」と1年生ながら無失点を続けた守備陣を賞賛した。

 昨年はプレ大会という位置付で行われた大阪公立校大会。コロナ禍で棄権するチームも出るなど、難しい状況での開催となったが、大会は無事に決勝まで行われ、茨木が優勝を果たす。その茨木を率いていたのが、今年から大冠を率いている都監督だ。

 都監督は昨年優勝した際には「勇志の先生方がこうやって手弁当、ボランティアで運営して下さって、"公立を盛り上げたい"という先生の集まりで出来たので本当に感謝しかないです。公立高校が本当に全国に出るのを夢に頑張りたいと思っているので、今後もこの大会を発展させていきたいと思っています」と自身も実行委員で参加した大会を開催できたことに感謝の言葉を残していた。

 監督として2年連続優勝を果たした都監督だが「相手が私学になると耐えられないかもしれないので、まだもう一段階、二段階トレーニングを積まないと多分やられるだろうな」と、慢心することはない。

 大阪高体連の技術部として選手権の全国大会にも帯同し、大阪代表として出場した阪南大高履正社の戦いぶりを目の前でみて、全国のレベルの高さを痛感してきたからこその発言だ。

 都監督は大冠の監督に就任すると、茨木の時とは違い強度や運動量のレベルを上げる方針に方向転換。横よりも縦に速いサッカーを目指している。新チームでもこの方針が徐々に浸透し、この大会で勝ち上がるにつれて選手たちも自信を付けていった。

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▽第1回大阪公立高校サッカー大会
 令和4年度 第1回大阪公立高校大会