市立船橋を率いる波多秀吾監督(写真=多田哲平)

 一方で指揮官は「まだまだ取らなければいけないところはあるし、質も上げていかなければいけない」と釘を刺すのを忘れない。さらに「ここまで1敗しかしていないのは評価できることではあるけど、引き分けが多くて勝ち切れなかったのは取りこぼしているとも取れる。後半戦どれだけ積み重ねていけるか」と兜の緒を締める。

 この慢心のなさも後半戦への期待が膨らむ理由である。波多監督の下で、攻撃力にさらなる磨きがかかりそうだ。

 そしてリーグ後半戦前、7月末には北海道旭川市で行われる令和5年度全国高校サッカーインターハイ(総体)もある。上り調子の千葉の名門がどんな戦いを見せるのか。この全国大会でも目が離せない。

 「インターハイは一発勝負で、しかも35分ハーフなので、決めるべきところで決めないと逆に相手にチャンスを与えてしまう。先行するのがやはり一番ゲームを優位に進めていくために大事なので、しっかり取るべきところを取ってピンチはしっかり防いで戦いたい。昨年は2回戦で負けて私も選手も悔しい想いをしているので、忘れ物をちゃんと取りに行きたいなと思います」。波多監督はそう意気込んでいる。

(文・写真=多田哲平)

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