選手に指導する藤田コーチ(写真=志水麗鑑)

 確かに1失点を除けば、ほとんどの時間帯で相手に自由を与えず、アクションの守備でボールを奪うシーンが多かった。一方で、ボール奪取後はテンポの良いパスワークでゲームの主導権を握り、柏レイソルのアカデミーが培ってきたポゼッションという武器も残している。攻守のバランスは実に絶妙だ。

 藤田コーチはポゼッションの重要性、そしてアカデミースタッフへの最大級のリスペクトを示しつつも、こんなことを語ってくれた。

 「レイソルのアカデミーはU-12、U-15のスタッフがしっかりと指導してくれているおかげで、ポゼッションに関してはU-18で教えなくても、選手たちはできるんですよね。でも私がレイソルで選手だった頃(2012~2015年)も含め、昇格してくる選手の守備の意識が薄いとも感じていました。そこはアカデミーの課題だと思っているので、私が現役時代にDFだったこともあり、『守備はアクションだ』とずっと伝え、選手たちも夏の強化遠征あたりから守備の自信がついてきた。

 やはり我々はトップチームありきです。例えば今は細谷真大が点を取っていますけど、彼が今トップチームで活躍できているのは、チームのための守備ができているから。真大のようなアカデミー出身選手の活躍も、今のU-18の選手たちにとって良い刺激になっていると思います」

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