履正社FW26桐畑優由介(写真=会田健司)
この状況を変えるため、後半頭から投入されたのがMF26桐畑優由介(3年)だ。トップ下に入った桐畑はファーストプレーからエンジン全開でプレスを仕掛けた。
"戦うぞ!"チームメイトに背中で見せた桐畑のプレー。このプレーがゲームの流れを変えた。「僕は守備からスイッチを入れるのが一番好きなので自分から行こうと思っていました」とその時の心境を話した桐畑。
後半はワントップのFW9河野朔也(3年)へ良い形でボールが入り、セカンドボールも履正社の回収率が増えた。MF10阿羅夕雅(3年)が前向きでプレーできる機会も増え、前半とは別のチームに生まれ変わった。
「やっぱりサッカーは戦いだから、足先で行くのか身体からぶつかりに行けるのかでだいぶ違う。彼が入った事で相手が長いボールを入れるしかない状況を作れた。セカンドボールを拾われてドリブルで2対1を作られるシーンが前半はあったから、それが減ったので中盤も高い位置を取ることが出来た」と指揮官も桐畑の相手への素早い寄せがあったことでゲームの流れを掴むことが出来たと賞賛。
そして44分、「監督からゴールを狙えと言われてたので」と桐畑が積極的に仕掛けて放ったシュートは相手に当たり惜しくも枠を外れたが、これで得たCKがDF20伊藤大成(2年)の先制弾に繋がった。その後1点ずつを取り合って2-1で勝った履正社にとっては、この後半頭に奪った先制点は貴重なゴールとなった。
インターハイ予選ではベンチ入りできず、外からチームを応援していた桐畑。しかし、プレミアWEST第9節の静岡学園戦で途中出場を果たすと、そこからはコンスタントに出場機会を掴み取り、この選手権予選でも大事な場面で投入されるまでに至った。
「テレビで選手権を観ていたので、この場に立てているからには頑張る」と意気込む桐畑は「今日はミスも多かったし、全然納得できていない」と流れを変える大きな役割を果たしたが、自身のプレーには納得できず。
チームの潤滑油になれる貴重なファイターは「次は自分が点を取ってチームを勝たせたい」と次戦に闘志を燃やしている。
(文・写真=会田健司)
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▽第102回全国高校サッカー選手権大阪予選
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