MF佐藤和善(2年)
指揮官が口にする通り、挑まれる側となった今大会の勝ち上がりは決して楽ではなかった。実際、決勝トーナメント2回戦の生野戦はPK戦の末での勝利。1-0終えた準決勝の岸和田戦を含め、どちらに転んでもおかしくないゲームばかりだった。それでも勝ち切れたのは訳がある。竹田監督はこう話す。「選手たちもプレッシャーがかかりながらやっていたと思うのですが、自分たちの力を上手く発揮してくれました。ピッチの中で、自分たちで改善できる。上手く行っていないところを擦り合わせながらやるのが、この子らは1年生の頃から上手」。
前年王者の大冠と激突した決勝でも、そうした今年の代ならではの強みを感じた。前半は右のMF7上出晟也(2年)と左のMF10佐藤和善(2年)の突破力を引き出すスタイル。2人の仕掛けにDF2明星凛空(2年)、DF15石河秀道(2年)が絡みながら数的優位で崩し切るのが狙いだった。「上手く枚数をかけて攻撃ができていた」と竹田監督が称える通り、前半25分には右から左に横断する形で先制点を奪い取る。だが、前半終了間際にはPKによる失点で同点に。「失点はスローインになってからの切り替えが遅かった。PKを与えたことよりも、そこの切り替えの遅さが良くなかったとハーフタイムに話しました」(竹田監督)。
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