大津 vs 日章学園

 今大会は3バックの真ん中にCB吉川昴我(2年)が入ったものの、両脇は主力が不在で経験値が浅い1年生CBが務めた。そうした影響を受け、初戦の柳ヶ浦戦は開始2分で失点。味方GKのフィードを相手に奪われ、そのまま一気にゴール前まで運ばれてネットを揺らされた。そこから4ゴールを奪って逆転勝利を収めたが、最終ラインの背後を何度も取られる場面が散見。プレスがハマらず、組織的な守備がまるでできなかった。

 高岡が戻ってきた19日からの決勝トーナメントでも守備陣が安定せず、1-0で勝利した鹿児島城西との準々決勝後に実施された準決勝では、またしても守りでミスが出る。大津戦は大雨の中で行われたが、開始8分に失点。そこから一気に崩れ、前半だけで0-3にされると、後半も3点を追加されて1-6の大敗となった。

 そうした状況下で大会を通じて経験値を無駄にせず、続く20日の3位決定戦では佐賀東に6-0で完勝。高岡と南の2シャドーが躍動し、それぞれ1ゴールずつを奪った。高岡は球際の強さと推進力を示し、南は得意のドリブルで相手を翻弄。守っても高岡が最前線からハイプレスを仕掛け、呼応するように中盤の選手が動いてボールを刈り取った。また、この試合では1トップで起用されていた水田祥太朗(2年)を右のウイングバックで起用。180cm近いサイズとフィジカルの強さを生かしたプレーで可能性を示したのは明るい材料だった。

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▽第45回九州高校U17サッカー大会
第45回九州高校U17サッカー大会