栄光学園イレブン(写真=K,NISHIYAMA)

 試合後、柴野明彦監督は「相手がどう蹴ってくるのかどう仕掛けてくるのかわからないなかで怯まずに戦おうと選手たちには話しました。キャプテンが怪我で出られなかったのでその分も頑張ろうという気持ちもあったと思います。プレッシャーがきつかったのでもう少しサイドを繋いで崩すという狙いが得点に繋がってくれたのもこの2週間の練習の成果だと思います」と選手たちの成果を喜んだ。

 柴野監督のいう2週間という期間には実は深い意味がある。キリスト教系の学校である栄光学園は「家族との時間を大切にする」というひとつの方針から部活動は週に2回と決まりがある。つまり2週間といっても実質の練習機会は4回。それでも選手たちはその限られた機会を有効に使ってきた。与えられた時間を有効に使い、結果を出すためにはどう準備してどう戦うか、そこに個人の能力というエッセンスを加えながら最も効率よく試合を運ぶのがベストか?もちろん相手がいて状況が変わる中でそれでも選手たちはそれを実行し目標を目指す。実に中身が濃い。

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▽第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選
第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選