伊志田イレブン

 7月14日、令和6年度第103回全国高校サッカー選手権大会神奈川県1次予選の3回戦が行われ、伊志田平塚中等教育を相手に3-0で勝利を収めブロック決勝進出を決めた。

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 ともすればゲームの流れが相手に傾きかねない攻防が続く中で伊志田は確実に相手のパワーポイントを消すと同時に徐々に自分たちの良さを発揮。そしてキッチリと勝ち名乗りをあげた。

 「相手のCKの時でも失点するというよりは選手の中では『カウンターのチャンスなんだ、コーナーは』と(ピッチの)中から話が出ていたので慌てることなくゲームは進められていたのかなと思います」とは加藤功陽監督。試合の中で状況に応じて選手たちが進んで話し合いが行われていることに満足そうだった。

 「常に自分たちで良い判断して良いプレーができるように練習の時もこちらからは色々とヒントは与えてはいますが、最終的には(ピッチの)中でいろんな状況を判断して話し合いながら『もっとこうしたらいいよね』『相手の守備はこうだからこうしようね』というように普段から自分たちで判断してできるように伝えています。もちろん日常生活でも勉強含め、人から言われてやるのではなくて、まず自主的に動いて判断しようということもいつも言っています」

 この試合でも「クロスの本数が少ないからゴールに近づけるにはどうしたらいいか?」「攻撃は押し込んでいるけど、もう少しここの枚数とか立ち位置を変えたらどうか?」と与えられたタスクをひとつずつクリアしていった選手たち。そんな選手たちについて加藤監督は「1年前に比べるとかなり成長はしていますね。(ピッチの)中で話し合って判断して決断するまではいけていると思います」と、確かな手応えを感じている。

 そして、迎えるブロック決勝、さらにその先については「チャレンジャーとしてまずは目の前のゲームを1勝1勝って感じなので、2次予選に出てその後ということはまだ考えてはいないのですが、(選手たちとは)『行けるところまで行こうぜ』とは話しているので今日のゲームも通過点なのかなと思っています」と控えめながらも自信を覗かせた。

 次はどのように話し合って、どのように判断してどのように決断するのか?伊志田の戦いが楽しみだ。

(文・写真=西山和広)

▽第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選
第103回全国高校サッカー選手権神奈川予選