関東一イレブン

―――そうは言っても最後はきっちりと試合を決めました。

 ただ、それでもやっぱり選手権なので、結局ゲームの中で どうやってその運を拾っていくかとか、頑張ってやっていけるかっていうところだと思います。苦しまなきゃいけないとはわかってはいますけど、やっぱり苦しかったです。もうちょっと前にね、取れたらなと思うんですけど(笑)。

―――開始早々から圧倒的に攻めていましたが前半は無得点でした。ハーフタイムにはどのような指示をされましたか?

 前半、結構のらりくらりとしちゃったんで、後半もまた、のらりくらりして点を先に取られて慌てちゃうっていうのが一番嫌でした。なので、後半はもう『守備を前から行っちゃえ』って(相手の)ハーフコートにグッと行ってやるようにしてたので、後半の方がゴールまでの距離は近かったと思います。

―――前半より前に出た分、当然、自分たちにも裏にスペースができます。カウンターとかの怖さはありませんでしたか?

 今日は右のCBのエバー(DF3エバイエメウ賢人)が良いところで止めてくれました。あれが怖がってもう1個下がってシュートで終わられちゃうと、かなり全員がゾーン下げられちゃうんで、あそこで怖がらず止めてくれたっていうのは非常に大きかったと思います。

―――後半の戦い方は表裏一体の難しさがあったのですね。攻撃の内容ですが、ゲーム当初はアタッキングサードで時間をかけて相手を囲い込んで、穴を見つけるとそこに人が入っていってパスもズバッと入れるといった線で繋がるような攻撃でした。それが時間の経過と共にサイドからポーンとクロスが入る機会が増えました。

 結局、シュートを打たなきゃ入らないのはわかるんですけど、効果的に攻めないと流れが出てこないし、その効果的な攻撃が今日の場合だったら何だったのかっていうのを考えると、むしろ横からのクロスっていうよりは、中を崩す方が効果的だっていう風には思ってたんですよ。だから、あそこは焦れずにちゃんとやって欲しかったなって思います。

【次のページ】 関東第一・小野貴裕監督「楽に勝つということは多分ない」(3)

▽第103回全国高校サッカー選手権東京予選
第103回全国高校サッカー選手権東京予選