「上半身ばっかりやってたんで60キロだったのが67キロぐらいまで体重が増えました。そこから2キロちょっと痩せて。とりあえず治すのでいっぱいいっぱいだったので、怪我をしてる期間は一切走っていませんでした。選手権も間に合わないかもって言われちゃったので、それはさすがにまずいと思い、大人しくして指に負担をかけないようにしてました」
丹羽はトレーニングで大きくなった体で戦列復帰。フィジカルの向上はプレーに反映された。
「バコンって当たった時に5分5分のボールに勝てるようになったのとキープする時に胸トラップをして(相手を)背負った時に耐えられる力がつきました」
そして4日はいよいよ準々決勝。相手は優勝候補の一角・藤枝東だ。
「次、藤枝東なので。多分反面ゲームぐらいにされそうなので、 1本のチャンスでも思い切りやっていきたい。カウンターになって自分でファールもらって、そのフリーを決めるみたいな感じのことを考えながら、次の試合も行こうかなって思ってます。向こうにはフェルボールで一緒だった小浦京之助がいるのでちょっと負けるわけにはいかないです」
そしてもう一つ目標。それは才能を買って3年間自由にやらせてくせた菊川監督への恩返しだ。
「監督が結構前(2015年準決勝)に藤枝東とやっていて、それで負けちゃっているので、自分たちの代でリベンジして監督をエコパのベンチに座らせたいんです」
丹羽咲人にとって『絶対に負けられない戦い』がまもなくやって来る。
(文・写真=西山和広)
▽第103回全国高校サッカー選手権静岡予選
第103回全国高校サッカー選手権静岡予選